【Q】リリカはてんかんに適応があるか?

【A】リリカ (プレガバリン) は日本において、てんかんに対する適応はないため、使用不可と考えられる。
ただし、米国や欧州では、てんかんに対する適応がある。以下に適応と用法用量を記載する。

米国の添付文書 (2016 年 12 月改訂版)
てんかん部分発作を有する成人患者を対象とした併用治療
部分発作を有する成人患者に対する併用治療薬として、本剤は 150~600mg/日の範囲で有効性が認められている。本剤のプロファイルは有効性及び安全性とも用量依存的であることが示されている。投与は 1 日 2 回又は 1 日 3 回に
分割して行う。一般的に、1 日投与量として 150mg/日(75mg 1 日 2 回又は 50mg 1 日 3 回)以下から投与を開始することが望ましい。患者ごとの反応及び忍容性に応じて 600mg/日まで増量することができる。
本剤は主に腎臓を介して排泄されるため、腎機能が低下した患者へ投与する場合は用量を調節する。用量の増量率が本剤の忍容性に及ぼす影響については、正式には検討されていない。
ガバペンチンを服用中の患者における本剤の併用治療薬としての効果については、比較対照試験による評価を行っていない。したがって、ガバペンチン併用時の本剤の推奨用量に関しては提示できない。

 

欧州の添付文書 (2017年 3 月改訂版)
てんかん
150mg/日を 1 日 2 回又は 3 回に分けた用量で投与を開始する。それぞれの患者に対する反応性及び忍容性に応じて、
1 週間後に 300mg/日まで増量することができる。さらに 1 週間後に 600mg/日の最高用量まで増量することができる。全般性不安障害
150~600mg/日を 1 日 2 回又は 3 回に分けて投与する。その投与の必要性を定期的に再検討すべきである。
150mg/日の用量で投与を開始する。それぞれの患者に対する反応性及び忍容性に応じて、1 週間後に 300 mg/日まで増量することができる。1 週間後に 450mg/日まで増量することができる。さらに 1 週間後に 600mg/日の最高用量まで増量することができる。

(参考 : リリカカプセル 医薬品インタビューフォーム 第11版)
https://pfizerpro.jp/documents/if/lyr/lyr01if.pdf
(参考 : リリカカプセル 米国添付文書 dailymedで検索)
https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=60185c88-ecfd-46f9-adb9-b97c6b00a553
 
 
 
 

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

【Q】リリカはてんかんに適応があるか?

【A】リリカ (プレガバリン) は日本において、てんかんに対する適応はないため、使用不可と考えられる。 ただし、米国や欧州では、てんかんに対する適応がある。以下に適応と用法用量を記載する。 米国の添付文書...

新着記事

亜鉛製剤による銅欠乏リスク:血清亜鉛値が正常でも銅の定期測定は必要か?

【質問】貧血傾向がある方で、ポラプレジンクや酢酸亜鉛などの亜鉛補充の薬を長期的に内服していた場合の銅欠乏の副作用についてどのようにフォローすべきなのかご教示ください。 採血で亜鉛の項目を確認すること...

欠食はSERMの血栓症、活性型VD3の高Ca血症リスクを高めるか?

【質問】欠食は、SERMと活性型VD3製剤の副作用リスク因子となるか。 SERMの静脈血栓症、活性型VD3製剤の高カルシウムの副作用について。 1食抜くと400mlの水分不足となると言われていますが、摂取水分の減少の面...

CLAPでのゲンタマイシン投与、腎機能低下時は全身投与と同じように減量する?

【質問】骨軟部組織感染症に対する局所高濃度抗菌薬灌流療法においてゲンタマイシンを使用する際、腎機能低下がある場合の用量設定はどのように考えればよろしいのでしょうか。全身投与と同じ考え方となりますか...

新着記事をもっと見る