【A】腎機能はGFR(糸球体濾過量)から評価することができます。GFR(糸球体濾過量)とは「単位時間当たりに腎臓の糸球体により濾過される血漿量」のことを示します。
GFR(糸球体濾過量)の算出にはイヌリンが必要であり、実際にGFRを算出するには『イヌリード®注』を用いて測定しなければいけません。しかし、『イヌリード®注』は高額かつ煩雑であるため、実臨床で行うには難しいと考えられます。そのため、別の方法でGFR(糸球体濾過量)の近似値を算出する必要があります。算出する方法はいくつかあり、それぞれに特徴があるため、どれが適切かを判断する必要があります
イヌリンによる実測値‥最も理想とする算出方法である。イヌリン測定はイヌリード®注で測定できるが、高額で、煩雑であるため現実的ではない。 24時間蓄尿によるCcrの計算‥CcrはGFRの近似値である。24時間蓄尿して尿中のクレアチニン値と血清クレアチニン値からCcrを算出する。Ccr=[尿中CRE(mg/dl)×蓄尿量(ml/分)/血清CRE(mg/dl)]×[1.73/体表面積(m2)]。
この計算は、精度が高いと考えられるが、欠点として蓄尿する手間がかかることが挙げられる。 「Cockcroft-Gault法」によるCcrの計算‥Ccrを算出する最も簡単な方法である。ただし「筋肉量…