【Q】鶏眼に対するスピール膏の連続貼付期間は?

【質問】魚の目に対するスピール膏は何日間くらい貼り続けるのが一般的でしょうか?また、芯はぽろんと取れることはあるのか、処置で取り除く必要があるのかも知りたいです。(もし自然にとれることがないなら、市販薬の用途がわかりません)

【A】スピール膏は効果の発現を早くするため、2〜5日間連続して貼り続けることが一般的です。スピール膏の薬効は角質層を柔らかくすることであるため、自然に取れることはなく、ピンセットなどで鶏眼の取り除く必要があります。以下に詳細を記載します。

 

スピール膏は含有成分である「サリチル酸」が角質層を柔らかくすることで鶏眼除去に用いられます。具体的には鶏眼の角質細胞と正常な細胞をつなげているデスモグレイン (細胞接着分子)に作用し、両者を切り離すことで、鶏眼部分を取り除きやすくなります。添付文書には「疣贅、鶏眼、胼胝腫の角質剝離」と記載されています。

「サリチル酸」が角質層に浸透するまで2〜3日かかります。そのため、2〜3日間、連続して貼り続けた方が、効果が早くなります。貼付したまま入浴することや、衛生面を考慮して、毎日交換することも可能です。

本剤を患部大 (患部と同じ大きさ) に切って貼付し、移動しないように固定する。2~5日目ごとに取りかえる。(スピール膏M 添付文書)

→添付文書には2~5 日ごとに交換すると記載されています。

 

スピール膏は、デスモグレイン (細胞接着分子)を切り離すことで、鶏眼を取り除きやすくするため、最終的にはピンセットなどで取り除く必要があります。そのため、スピール膏が院外処方され、しばらく貼付して、医師に鶏眼を除去してもらうケースが散見されます。医科の診療報酬の点数に「鶏眼・胼胝処置」が定められています。

 

鶏眼の治療として①グラインダー、メスなどで病変を削る ②切除などの外科処置 ③スピール膏により病変を浸軟させるが挙げられています。(J.JOCD Vol.24, No.1 2007)

 

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