【質問】自費処方箋の向精神薬マジンドールは14日以上処方可能か。 保険でない場合、医師が投与制限なく処方され疑義照会を行います。 疑義照会の時に自費処方箋でも投与制限に該当するのか聞かれます。 自費処方箋でも、投与制限以上の投与は不可となる根拠が記載された資料があればお願いします。
【A】サノレックス錠は(マジンドール)は「麻薬及び向精神薬取締法」により「向精神薬」に指定されています。また、「保険医療機関及び保険医療養担当規則や掲示事項等告示」により「向精神薬」であるマジンドールは投薬期間の上限を14日に制限されています。
しかし「保険医療機関及び保険医療養担当規則や掲示事項等告示」とは保険診療に関するものであり、自費処方箋には該当しません。
「薬剤師法第24条」の向精神薬処方せん応需の項においては「薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときには、その処方せんを交付した医師、歯科医師、又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによって調剤してはなりません。」と記載されています。14日を超える処方日数が、予見することができる必要期間に従ったものであるかどうか、向精神薬を不正に入手する目的ではないかどうかを正しく判断できるのかが重要であると考えられます。偽造処方箋ではないかなどの確認も必要です。
現在のところ、「自費処方箋のおいて、投与制限以上の投与は不可となる根拠が記載された資料」は、明確なものは確認できませんでした。
厚生労働大臣が定める掲示事項
保険医療機関が提供する医療サービスの内容及び費用に関する事項について、患者に対する情報の提供の促進を図る観点から、療養担当規則上院内掲示が義務付けられている保険外併用療養費に係るものを除き、届出事項等を院内掲示の対象としたこと。療養担当規則
投薬期間の上限
投薬量は、予見することができる必要期間に従ったものでなければならないこととし、厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬については当該厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬ごとに1回14日分、30日分又は 90日分を限度とする。高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準
投薬量は、予見することができる必要期間に従ったものでなければならないこととし、別に厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬については当該別に厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬ごとに1回14日分、30日分又は90日分を限度とする。向精神薬処方せん応需(薬剤師法第24条関連)
薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときには、その処方せんを交付した医師、歯科医師、又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによって調剤してはなりません。処方せんに疑義がある場合、交付した医師等に問い合わせ、疑義を確認した後でなければ調剤できません。向精神薬を不正に入手 (詐取) する目的で、不審な処方せん (例えば、カラーコピー、パソコン等により偽造されたもの、印影が不自然なもの) が薬局に持ち込まれることがありますので、書式等が不自然な処方せんや遠隔地の医療機関の医師から発行された処方せんには注意が必要です。
(薬局における向精神薬取扱いの手引 厚生労働省医薬食品局 監視指導・麻薬対策課)