DOACから他のDOACへの切り替えの考え方は?

【質問】DOACを服用していて血栓症が発症した場合に他のDOACに切り替えることがあるかと思いますが、その切り替え方法の考え方についてご教示ください。よろしくお願いいたします。

【回答】DOACの切り替えを検討する際は、作用機序の違いを理解することが重要です。DOACには直接トロンビン阻害薬であるダビガトラン(プラザキサ)と、Xa阻害薬であるアピキサバン(エリキュース)、リバーロキサバン(イグザレルト)、エドキサバン(リクシアナ)があります。また、1日1回投与か2回投与かという服用方法の違いがアドヒアランスに影響を与える可能性があるため、患者の生活スタイルに合わせた選択が必要です。さらに、副作用の有無や出血リスク、腎機能等の臓器機能といった患者背景も考慮に入れる必要があります。下記の通り、DOACの直接比較による明確な優位性は確立していませんが、メタ解析等の結果からは、消化管出血リスクについてはアピキサバンが最も低く、エドキサバンとリバーロキサバンが中間的、ダビガトランが比較的高いという傾向が報告されています。

DOACの主な違い

直接トロンビン阻害薬(ダビガトラン : 商品名 プラザキサ)は1日2回投与で、胸焼けなどの消化管症状が起こりやす…

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