【A】小児における解熱鎮痛剤の第一選択は「アセトアミノフェン」と考えられますが、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)で小児に推奨されるのは「イブプロフェン」である。海外でも「イブプロフェン」は子供の中で最も一般的に使用されるNSAIDsである。「ボルタレンサポ」などは、脳症との関連性の指摘からウイルス性疾患 (水痘、インフルエンザ等) の患者には原則として投与してはいけない。
選択的シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤は小児においてあまり一般的ではないとされている。
「アスピリン」の使用は、ライ症候群との関連性のために1970年代から減少している。
『ブルフェン®』(成分名 : イブプロフェン)は小児で最も一般的に使用されるNSAIDsである。(Minerva Pediatr.7: 82-99, 2019)
ブルフェン錠 効能又は効果/用法及び用量
下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛及び神経炎、背腰痛、頸腕症候群、子宮付属器炎、月経困難症、紅斑 (結節性紅斑、多形滲出性紅斑、遠心性環状紅斑)イブプロフェンとして、通常、成人は1日量600mgを3回に分けて経口投与する。
小児は、5~7歳 1日量 200~300mg
8~10歳 1日量 300~400mg
11~15歳 1日量 400~600mg
を3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。手術並びに外傷後の消炎・鎮痛
イブプロフェンとして、通常、成人は1日量600mgを3回に分けて経口投与する。
小児は、5~7歳 1日量 200~300mg
8~10歳 1日量 300~400mg
11~15歳 1日量 400~600mg
を3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
(添付文書 ブルフェン錠100/ブルフェン錠200/ブルフェン顆粒20%)
ボルタレンサポ 用法及び用量
小児
ジクロフェナクナトリウムとして1回の投与に体重1kgあたり0.5~1.0mgを1日1~2回、直腸内に挿入する。なお、年齢、症状に応じ低用量投与が望ましい。
低体温によるショックを起こすことがあるので、少量から投与を開始すること。
年齢別投与量の目安は1回量として下記のとおりである。
1才以上3才未満:6.25mg
3才以上6才未満:6.25~12.5mg
6才以上9才未満:12.5mg
9才以上12才未満:12.5~25mg
(添付文書 ボルタレンサポ12.5mg/ ボルタレンサポ25mg/ ボルタレンサポ50mg)