亜鉛製剤による銅欠乏リスク:血清亜鉛値が正常でも銅の定期測定は必要か?

【質問】貧血傾向がある方で、ポラプレジンクや酢酸亜鉛などの亜鉛補充の薬を長期的に内服していた場合の銅欠乏の副作用についてどのようにフォローすべきなのかご教示ください。 採血で亜鉛の項目を確認することはあっても血清銅まではなかなか確認することはなく、亜鉛値が高値でなければ血清銅は低くはないと判断できるものでしょうか。それとも、亜鉛値が低値〜正常内でも長期的に内服していれば血清銅の値は低くなっている場合もあり定期的に検査提案していくべきものでしょうか。

【回答】亜鉛製剤を長期的に内服している場合、血清亜鉛値が正常範囲内であっても、銅欠乏を引き起こすリスクがあるため、定期的な血清銅のモニタリングが重要です。

なぜ血清亜鉛値が正常でも、銅欠乏が起こるのか?

高用量の亜鉛が長期間にわたり投与されると、小腸の細胞内で「メタロチオネイン」というタンパク質の産生が促進されます。このメタロチオネインは、亜鉛の吸収を調節する役割を持ちますが、銅とも強く結合する性質があります。

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