【2026年度調剤報酬改定】調剤管理料

区分番号:01の2|処方箋の受付1回につき

この改定の要点

  • 処方日数4区分(7日以下4点、8-14日28点、15-28日50点、29日以上60点)から2区分に簡素化
  • 電子的保健医療情報活用加算(旧3点)を本体に統合
  • 調剤管理加算(初回3点、処方変更時3点)は据え置き
  • 重複投薬・相互作用等防止加算を廃止し、2つの新規加算を新設:「調剤時残薬調整加算」「薬学的有害事象等防止加算」

点数一覧

区分 点数(R8) 改定前(R6) 増減
イ 長期処方(28日分以上) 60点 60点 ±0
ロ イ以外 10点 4〜50点 変更
改定前の4区分制(7日以下4点、8-14日28点、15-28日50点、29日以上60点)から、より簡潔な2区分制に統一されました。電子的保健医療情報活用加算の3点相当が基本点数に統合されているため、実質的な引き上げとなっています。

改定前後の比較

処方日数区分の変更(4区分→2区分)

改定前(R6) 改定後(R8)
7日分以下: 4点 ロ: 10点
8-14日: 28点 ロ: 10点
15-28日: 50点 ロ: 10点
29日分以上: 60点 イ: 60点
複雑であった4区分制から、「29日以上」と「その他」の2区分に簡素化されました。この変更に伴い、従来の電子的保健医療情報活用加算(3点)の機能が調剤管理料の基本点数に統合されています。

調剤時残薬調整加算 新設

残薬を有効に活用し、患者の医療費負担を軽減するとともに、医療廃棄物を削減するために新設された加算です。

区分 点数 要件
50点 在宅患者へ処方箋交付前に処方医に相談し、提案が反映された処方箋を受け付けた場合
50点 在宅患者について調剤日数の変更が行われた場合(イを除く)
50点 かかりつけ薬剤師が調剤日数の変更を行った場合(イ・ロを除く)
30点 イからハまで以外の場合
算定の前提条件

残薬が確認された患者において、処方医の指示の下に残薬調整のために7日分以上の処方日数の変更を行った場合に算定できます。

適切な手帳の活用実績が相当程度あると認められない保険薬局であることが施設基準として求められます。


薬学的有害事象等防止加算 新設

電子処方箋の仕組みを活用した重複投薬・相互作用確認の充実を目的に新設された加算です。従来の「重複投薬・相互作用等防止加算」に代わるものとして位置付けられています。

区分 点数 要件
50点 処方医に照会した結果、処方に追加・変更があった場合
50点 在宅患者に対する照会により処方に変更があった場合
50点 かかりつけ薬剤師が対応した場合(イ又はロの場合を除く)
30点 イからハまで以外の場合
従来の「重複投薬・相互作用等防止加算」が廃止されるため、薬局はこの新規加算への対応を進める必要があります。特に電子処方箋への対応が重要になります。

調剤管理加算

患者の初期管理と処方内容変更時のフォローアップに対する加算です。令和8年度改定では据え置きとなっています。

区分 点数 要件
イ 初回加算 3点 初めて処方箋を持参した場合
ロ 処方変更加算 3点 2回目以降で処方内容の変更又は追加があった場合
算定上の注意

調剤管理加算は処方内容の変更や追加があった場合にのみ算定できます。同じ内容の処方を繰り返し受け付けた場合は算定できません。


電子的保健医療情報活用加算の統合について

改定前(R6)の構成

改定前は、調剤管理料に加えて「電子的保健医療情報活用加算」(3点)が別に算定できました。

改定後(R8)の統合

電子的保健医療情報活用加算(3点)の機能が調剤管理料の基本点数に統合されました。この結果:

  • 従来別途加算できた3点が基本点数に内包されるため、個別の加算申請が不要になります
  • ただし、電子処方箋や電子カルテとの連携など、電子的情報活用を前提とした点数設定となっています
  • 新設される2つの新規加算(調剤時残薬調整加算、薬学的有害事象等防止加算)は、この電子的情報活用の充実を目的としています
電子的保健医療情報活用加算の統合により、調剤管理料の基本点数は実質的に引き上げられています。今後は、電子的情報活用能力を高めることが、さらなる加算取得の重要な要素となります。

医療情報取得加算 新設

注6に基づき、調剤管理料に加算される新設項目です。

加算名 点数 備考
医療情報取得加算 1点 年1回に限り算定
算定上の注意

マイナ保険証を利用し、薬剤情報等を取得・活用して調剤を行った場合に算定できます。年1回の算定制限があるため、同一患者に対して複数回の処方箋受付があっても、年度内に1回のみの算定となります。


算定要件(原文)

区分番号01の2 調剤管理料(処方箋の受付1回につき)

1 イ 長期処方(28日分以上)  60点
  ロ イ以外  10点

2 調剤時残薬調整加算
  イ 処方箋受付前に処方医に相談し、処方に係る提案が反映された処方箋を受け付けた場合  50点
  ロ 在宅患者に対して処方日数の変更を行った場合  50点
  ハ かかりつけ薬剤師が当該患者に対して行った場合(イ又はロの場合を除く)  50点
  ニ イからハまで以外の場合  30点

3 薬学的有害事象等防止加算
  イ 処方医に照会した結果、処方に追加・変更があった場合  50点
  ロ 在宅患者に対する照会により処方に変更があった場合  50点
  ハ かかりつけ薬剤師が対応した場合(イ又はロの場合を除く)  50点
  ニ イからハまで以外の場合  30点

4 調剤管理加算
  イ 初めて処方箋を持参した場合  3点
  ロ 2回目以降に処方箋を持参した場合であって処方内容の変更又は追加があった場合  3点

注6 医療情報取得加算  1点(年1回に限り)

出典:令和8年3月5日 厚生労働省告示 調剤報酬点数表


過去の関連する疑義解釈

令和6年度疑義解釈:重複投薬・相互作用等防止加算の範囲

質問: 重複投薬・相互作用等防止加算の算定対象に、薬局の在庫都合による処方医への照会は含まれるか。

回答: 薬局の在庫都合による照会は、加算の対象外です。あくまで患者の医学的・薬学的観点から必要な照会のみが対象となります。

備考: この加算は令和8年度で廃止され、「薬学的有害事象等防止加算」に統合されます。同様の判断基準が適用される見込みです。

令和4年度疑義解釈:処方日数ごとの管理料算定の考え方

質問: 同一の処方箋で、一部の薬剤が7日分、一部が30日分である場合、調剤管理料の算定はどのように扱うか。

回答: 処方箋は1枚を1回の受付として扱い、異なる処方日数の医薬品が混在する場合は、最長の処方日数区分で算定します。

備考: 令和8年度からは、「29日以上」と「その他」の2区分に統一されるため、この問題は大幅に簡素化されます。

本記事は令和8年度(2026年度)調剤報酬改定の情報に基づき作成しています。
出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」

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