【2026年度調剤報酬改定】調剤基本料

区分番号:00|処方箋の受付1回につき

調剤基本料

この改定の要点

  • 調剤基本料1〜3の全区分で1〜2点の引き上げ(経営環境悪化への緊急対応)
  • 特別調剤基本料A・Bは据え置き(5点・3点)
  • 同一敷地内のオンライン診療受診施設は特別調剤基本料Aに新規追加
  • 注3〜注16までの合算が3点を下回る場合の最低保証(3点)を新設

調剤基本料の点数

区分 点数 改定前
調剤基本料1 47点 45点
調剤基本料2 30点 29点
調剤基本料3 イ 25点 24点
調剤基本料3 ロ 20点 19点
調剤基本料3 ハ 37点 35点
特別調剤基本料A 5点 5点
特別調剤基本料B 3点 3点

改定前後の点数比較

区分 改定前(R6) 改定後(R8) 増減
調剤基本料1 45点 47点 +2点
調剤基本料2 29点 30点 +1点
調剤基本料3 イ 24点 25点 +1点
調剤基本料3 ロ 19点 20点 +1点
調剤基本料3 ハ 35点 37点 +2点
特別調剤基本料A 5点 5点 ±0
特別調剤基本料B 3点 3点 ±0
面分業推進の観点から調剤基本料1と調剤基本料3ハの点数が引き上げられた。令和6年度改定以降の経営環境の悪化を踏まえた緊急対応として、各調剤基本料(特別調剤基本料A・Bを除く)の引き上げが行われている。

算定要件(原文)

区分番号00 調剤基本料(処方箋の受付1回につき)

1 調剤基本料1  47点
2 調剤基本料2  30点
3 調剤基本料3
イ  25点
ロ  20点
ハ  37点
4 特別調剤基本料A  5点

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には、処方箋の受付1回につき、当該基準に係る区分に従い、それぞれ所定点数を算定する。ただし、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものについては、本文の規定にかかわらず、調剤基本料1により算定する。

注2 別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、注1本文の規定にかかわらず、特別調剤基本料Bとして、処方箋の受付1回につき3点を算定する。

注3 複数の保険医療機関から交付された処方箋を同時に受け付けた場合にあっては、当該処方箋のうち一の処方箋について受付1回につき所定点数の100分の100に相当する点数により算定し、他の処方箋について受付1回につき所定点数の100分の80に相当する点数により算定する。

注4 別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。

出典:令和8年3月5日 厚生労働省告示 調剤報酬点数表


施設基準の概要

調剤基本料1(47点)

調剤基本料2・3、特別調剤基本料A・Bのいずれにも該当しない保険薬局が算定する。

調剤基本料2(30点)

以下のいずれかに該当する保険薬局が算定する。

  • 都市部において、処方箋受付回数が600回超1,800回以下かつ処方箋集中率が85%超の薬局 新設
  • 処方箋受付回数が1,800回超かつ処方箋集中率が85%超の薬局
  • 処方箋受付枚数が4,000回超かつ上位3の医療機関の処方箋集中率の合計が70%超の薬局
  • 特定の医療機関からの処方箋受付枚数が4,000回超の薬局
処方箋集中率の計算について 変更

医療モール内(医療ビレッジ内を含む)の複数の医療機関については、1つの医療機関とみなして処方箋集中率を算出する。

調剤基本料3 イ(25点)

同一グループで処方箋受付回数が月3万5千回超〜40万回かつ処方箋集中率85%超の保険薬局。

調剤基本料3 ロ(20点)

同一グループで処方箋受付回数が月40万回超かつ処方箋集中率85%超の保険薬局。

グループ基準の変更 変更

同一グループの保険薬局の数が300以上であることの基準は廃止された。

調剤基本料3 ハ(37点)

同一グループで処方箋受付回数が月40万回超かつ処方箋集中率85%以下の保険薬局。


特別調剤基本料Aについて(5点)

以下のいずれかの要件を満たす保険薬局が算定する。

  • 医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局であって、当該医療機関に係る処方箋による調剤の割合が五割を超えること。
  • 同一敷地内においてオンライン診療受診施設を設置していること。 新設

注釈

令和8年度の改定ポイント

薬局と同一建物内に診療所が所在する場合は特別調剤基本料Aを算定しない旨の除外規定が削除された。また、同一敷地内にオンライン診療受診施設を設置している場合に特別調剤基本料Aを算定する旨の規定が新設された。

地域の実情を踏まえた敷地内薬局の見直し

へき地等において、地方自治体の所有する土地に所在する診療所の敷地内に所在する保険薬局である場合、周囲に他の保険薬局がない等の場合は、調剤基本料1を算定することとする。

施設基準に以下が追加された。

  • 処方箋受付回数が一月に2,500回を超えないこと。
  • 当該保険薬局が地方公共団体の所有する土地に所在する保険医療機関(診療所に限る。)又は地方公共団体の開設する保険医療機関と同一の土地又は建物に所在すること。
  • イに規定する保険医療機関がへき地の医療の提供のために必要な診療所として都道府県知事に認められたものであること。
  • 当該保険薬局から水平距離4Km以内に他の保険薬局がないこと。

特別調剤基本料Bについて(3点)

調剤基本料の届出を行っていない保険薬局が算定する。


注に関する規定

注3 複数医療機関の処方箋を同時受付した場合

複数の保険医療機関から交付された処方箋を同時に受け付けた場合にあっては、当該処方箋のうち一の処方箋について受付1回につき所定点数の100分の100に相当する点数により算定し、他の処方箋について受付1回につき所定点数の100分の80に相当する点数により算定する。

注4 所定点数100分の50減算

別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。

減算の対象となる保険薬局(3類型)
区分 内容
① 妥結率減算 医療用医薬品の取引価格の妥結率が50%以下の保険薬局
② 未報告減算 妥結率、医療用医薬品の取引に係る状況、流通改善に関する取組状況を未報告の保険薬局
③ かかりつけ機能未実施減算 一定規模以上の保険薬局で、薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的業務を1年間実施していない場合
共通の除外規定

いずれの類型も、処方箋の受付回数が1月に600回以下の保険薬局は減算対象から除外されます。

「かかりつけ機能未実施減算」の詳細
項目 内容
判定基準 1年間の「かかりつけ機能に係る基本的業務」の算定回数
通常薬局の閾値 合計10回未満で減算対象
特別調剤基本料A・Bの閾値 合計100回未満で減算対象
規模要件 処方箋の受付回数が月600回以下の薬局は除外
復帰条件 算定回数を満たした翌月より減算対象外に復帰
判定期間 前年5月1日から当年4月末日までの1年間(毎年5月に判断)
適用期間 当年6月1日から翌年5月末日まで(次年度)
届出 不要(随時、自局で判断・定例報告で確認)
「かかりつけ機能に係る基本的業務」の対象算定項目

特掲診療料の施設基準等 第91に明記されている対象業務は以下の通りです。

分類 対象算定項目
薬剤調製料の各種加算 時間外加算、休日加算、深夜加算、夜間・休日等加算
調剤管理料関連 重複投薬・相互作用等防止加算、調剤時残薬調整加算薬学的有害事象等防止加算
麻薬管理指導加算 麻薬を調剤した場合の指導加算
服薬管理指導料1のイ かかりつけ薬剤師が行った場合(45点)
服薬管理指導料2のイ かかりつけ薬剤師が行った場合(59点)
外来服薬支援料1 服薬管理が困難な患者への支援(185点)
服用薬剤調整支援料 6種類以上の内服薬の調整支援(125点・1,000点)
在宅患者訪問薬剤管理指導料 在宅患者への訪問指導(650/320/290点)
介護保険関連費用 居宅療養管理指導費等
退院時共同指導料 退院時の共同指導(600点)
服薬情報等提供料 医療機関等への情報提供(30/20/50点)
その他(旧加算) かかりつけ薬剤師指導料・包括管理料、在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料(令和8年度で廃止)
実務上のポイント:1年で10回 = 月平均1回未満。かかりつけ薬剤師指導や残薬調整、訪問薬剤管理指導等を何か1つでも積極的に行っていれば容易にクリアできるハードル設定です。「完全にかかりつけ機能を放棄した薬局」を抽出することが目的の減算といえます。
カウント方法の注意

処方箋受付1回につき複数項目を算定した場合は、項目ごとに回数をカウントします(例:1回の受付で服薬管理指導料1のイと外来服薬支援料1を算定した場合、2回としてカウント)。

判定期間と適用期間
  • 実績判断期間:4月1日から9月末日までの実績
  • 報告期限:11月末まで
  • 減算適用期間:翌年6月1日から翌々年5月末日まで(次年度)
  • 未報告分については、報告を行えば対象期間であっても減算の対象外となる
流通改善ガイドラインの主な内容

厚生労働省「医療用医薬品の流通改善のため、流通関係者が遵守すべきガイドライン」に基づき、以下の取組が求められます。

  • 単品単価交渉の推進(個別品目ごとに取引価格を決める交渉)
  • 医薬品の個別の価値に基づく価格交渉
  • 総価値引率やベンチマーク単価での一方的な交渉の回避
妥結率減算は、医薬品の流通改善を促進するための減算制度です。50%以下の場合は所定点数の半分(100分の50)まで減算されるため、医薬品取引価格の早期妥結が経営上極めて重要となります。

注5 特別調剤基本料Aを算定する薬局での加算の取扱い

特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において調剤した場合には、当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数(特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において調剤した場合には、100分の10に相当する点数)を所定点数に加算する。

注釈

注16 最低保証 新設

注3又は注4と、注5から注8まで又は注12から注15までに規定する点数とを合算した点数が3点を下回る場合は、3点を算定する。


調剤基本料に係る加算・減算一覧

加算・減算名 点数 備考
地域支援・医薬品供給対応体制加算1 27点 新設
地域支援・医薬品供給対応体制加算2 59点 新設(基本料1の薬局)
地域支援・医薬品供給対応体制加算3 67点 新設(基本料1の薬局)
地域支援・医薬品供給対応体制加算4 37点 新設(基本料1以外)
地域支援・医薬品供給対応体制加算5 59点 新設(基本料1以外)
連携強化加算 5点
バイオ後続品調剤体制加算 50点 新設
後発医薬品減算 -5点
在宅薬学総合体制加算1 30点 変更
在宅薬学総合体制加算2 イ(個人宅) 100点 新設
在宅薬学総合体制加算2 ロ(施設) 50点 新設
電子的調剤情報連携体制整備加算 8点 新設(月1回)
門前薬局等立地依存減算 -15点 新設
調剤ベースアップ評価料 4点 新設
調剤物価対応料 1点 新設(3月に1回)

本記事は令和8年度(2026年度)調剤報酬改定の情報に基づき作成しています。
出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」

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