【2026年度調剤報酬改定】電子的調剤情報連携体制整備加算

区分番号:00 注14|月1回

電子的調剤情報連携体制整備加算

この改定の要点

  • 旧・医療DX推進体制整備加算(加算1:10点/加算2:8点/加算3:6点の3区分)を廃止
  • 電子的調剤情報連携体制整備加算(8点)に一本化して名称変更 変更
  • 同改定で医療情報取得加算も削除され、調剤情報連携体制の評価が整理された
  • マイナ保険証利用率は一律30%以上が必須(旧加算の段階評価は廃止)
  • 月1回の算定頻度は変更なし
  • 令和8年5月31日時点で旧加算を算定している薬局は、改めての届出は不要
  • 疑義解釈その6(令和8年5月22日)→その7(令和8年5月29日)で訂正により、電子処方箋は令和5年1月26日稼働の基本機能を受け付けられる体制があれば施設基準を満たすことが明確化された 追記

点数一覧

区分 点数(R8) 改定前(R6) 増減
電子的調剤情報連携体制整備加算 8点 ―(名称変更) 変更

改定前後の比較

項目 改定前(R6) 改定後(R8)
名称 医療DX推進体制整備加算 電子的調剤情報連携体制整備加算 変更
区分 加算1(10点)/加算2(8点)/加算3(6点)の3区分 8点の1区分に一本化 変更
医療情報取得加算 あり 削除 変更
算定頻度 月1回 月1回(変更なし)
注番号 注13 注14 変更
旧・医療DX推進体制整備加算の3区分(10点/8点/6点)が「電子的調剤情報連携体制整備加算」として8点に一本化されました。あわせて医療情報取得加算も削除され、医療DX推進に向けた電子処方箋等の連携体制の評価が整理されています。

算定要件

以下の条件を満たす必要があります。

  • 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合していること
  • 地方厚生局長等へ届出を行っていること
  • 注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局(特別調剤基本料Bを算定する薬局)でないこと
  • 月1回に限り算定

施設基準(主な要件)

1. 電子請求・オンライン資格確認の体制

  • 電子情報処理組織による電子請求を実施していること
  • 健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認(オンライン資格確認)を行う体制を有していること

2. 診療情報の活用

  • オンライン資格確認により取得した診療情報を調剤に活用できる体制を有していること

3. 電子処方箋への対応

  • 電磁的記録をもって作成された処方箋(電子処方箋)を受け付ける体制を有していること
  • 調剤結果を速やかに電子処方箋管理サービスに登録する体制を有していること

4. 電磁的記録による重複投薬等チェック

  • 重複投薬等について電磁的記録に基づいて確認する体制を有していること

5. 電磁的な薬歴管理

  • 調剤録および薬剤服用歴を電磁的に管理する体制を有していること

6. 診療情報の共有・活用

  • 電磁的方法により診療情報を共有し、活用する体制を有していること

7. 医療DX推進体制の掲示

  • 医療DX推進の体制に関する事項および質の高い調剤について、見やすい場所に掲示していること

8. セキュリティ対策

  • 最新の厚生労働省ガイドラインに基づき、サイバー攻撃対策を含めたセキュリティ全般について適切な対応を行っていること

9. 健康管理相談体制

  • マイナポータルの医療情報等に基づき、患者の健康管理相談に応じる体制を有していること

10. マイナ保険証利用率

  • マイナ保険証利用率が30%以上であること
  • 判定期間は算定月の3か月前の実績(例:6月算定なら3月の利用率、7月算定なら4月の利用率)
  • 利用率は社会保険診療報酬支払基金のオンライン資格確認等システムの管理画面で確認可能
マイナ保険証利用率の変更点

旧・医療DX推進体制整備加算では利用率に応じた段階評価(加算1/加算2/加算3)が設けられていましたが、電子的調剤情報連携体制整備加算では評価区分が廃止され、一律30%以上の達成が必須要件(足切りライン)となります。

季節変動等で一時的に基準を下回るリスクを避けるため、実務上は余裕を持った利用率(40%程度)の維持が推奨されます。


算定できない場合

算定対象外
  • 特別調剤基本料Bを算定する保険薬局(注2の規定による)
  • 施設基準に適合していない、または届出を行っていない薬局

なお、特別調剤基本料Aを算定する薬局は、施設基準を満たせば算定可能です。


経過措置・届出

令和8年5月31日時点で現に医療DX推進体制整備加算を算定している保険薬局については、名称のみが改正されたものを算定する場合を含め、新たな届出は不要です。

経過措置の詳細

項目 経過措置
電子処方箋の導入 原則:令和7年3月31日が導入期限/令和7年5月31日までの間に限り導入延期可能(みなし規定あり)
電子カルテ情報共有サービスの導入 令和8年5月31日まで延期可能(当面の間、基準を満たしているものとみなす)
掲示要件(ウェブサイト掲載) 令和8年5月31日まで暫定的に不要
実務上の注意

施設基準を満たさなくなったことが判明した場合は、速やかに変更の届出が必要です。


疑義解釈(その6→その7で訂正)|電子処方箋の機能拡張の取扱い

施設基準には「電子処方箋を受け付け、当該電子処方箋により調剤する体制を有する」ことが求められています。電子処方箋管理サービスは、リフィル処方箋の電子化や院内処方情報の登録など段階的に機能が拡張されているため、「どこまで対応すれば施設基準を満たすのか」が現場の論点になっていました。この点について、令和8年5月22日付の疑義解釈その6(別添3 問1)で明確化が行われ、さらに令和8年5月29日付のその7(別添5)で文言が訂正されました。

【電子的調剤情報連携体制整備加算】(その7 別添5による訂正後)
問1 電子的調剤情報連携体制整備加算の施設基準において、「電子処方箋を受け付け、当該電子処方箋により調剤する体制を有する」こととされているが、電子処方箋の機能が拡張された場合について、どのように考えればよいか。
(答)現時点では、令和5年1月26日から稼働した基本機能(電子処方箋の発行・応需(処方・調剤情報の登録を含む。)、処方・調剤情報の閲覧、重複投与・併用禁忌のチェック)に対応した電子処方箋を発行受け付けることができる体制を有していればよい。

出典:厚生労働省保険局医療課事務連絡(令和8年5月22日)「疑義解釈資料の送付について(その6)」別添3 問1、および(令和8年5月29日)「疑義解釈資料の送付について(その7)」別添5(その6 問1の訂正)

その6からその7への訂正点

当初その6では回答末尾が「電子処方箋を発行できる体制を有していればよい」とされていました。これをその7 別添5で「電子処方箋を発行受け付けることができる体制を有していればよい」に訂正しています。薬局は処方箋を「発行」する立場ではなく「受け付ける」立場であることを踏まえた文言整理であり、求められる対応水準そのものに実質的な変更はありません。

求められる「基本機能」の3要素

施設基準で対応が求められるのは、令和5年1月26日の電子処方箋本格運用開始時から稼働している次の3つの基本機能です。

  • 電子処方箋の発行・応需(処方・調剤情報の登録を含む)
  • 処方・調剤情報の閲覧
  • 重複投与・併用禁忌のチェック

その後に追加された拡張機能まで先回りして対応する必要はなく、現行の電子処方箋運用で施設基準を満たせることが確認されました。すでに電子処方箋を導入し、通常どおり受付・調剤・調剤結果の登録を行っている薬局であれば、新たな機能対応を待たずに算定できます。

疑義解釈その6では、医科側の電子的診療情報連携体制整備加算(別添1 問4)でも同趣旨の回答が示されています。電子処方箋の機能拡張への対応は現時点では基本機能で足りるという整理が、医科・調剤の双方で統一されています。
なお、いったん令和8年5月21日付で発出された「その6」は、5月22日付の再発出により廃止されており、その後その7(5月29日)で問1の文言が訂正されています。現在有効なのはその7(令和8年5月29日)別添5の訂正後の回答です。

算定要件(原文)

注14 医療DX推進に係る体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局(注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局を除く。)において調剤を行った場合は、電子的調剤情報連携体制整備加算として、月1回に限り、8点を所定点数に加算する。

出典:令和8年3月5日 厚生労働省告示 調剤報酬点数表

本記事は令和8年度(2026年度)調剤報酬改定および疑義解釈その6(令和8年5月22日付事務連絡)・その7(令和8年5月29日付事務連絡)の情報に基づき作成しています。
出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」、厚生労働省保険局医療課「調剤点数表に関する事項」、令和8年3月5日 保医発0305第6号・第8号、厚生労働省保険局医療課事務連絡「疑義解釈資料の送付について(その6)」別添3 問1・「(その7)」別添5、関連告示・通知。最新の情報は厚生労働省および地方厚生局のウェブサイトで必ず確認してください。

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