【A】周術期におけるイマチニブ (グリベック) の中止には現在のところ明確なエビデンスはない。
以下を参考にして、イマチニブの有害事象や効果を確認し、中止するのか否かを判断する必要がある。
・GIST に対してイマチニブ内服加療中に内視鏡的粘膜下層剝離術 (ESD)を施行し,剝離性食道炎を合併した症例が一例報告されている。(日消誌 2013;110:630―638)
・イマチニブ中断はほとんどの進行GIST患者において急速な進行をもたらすため、副作用や毒性などがない限り推奨できない。
(J Clin Oncol. 2007 Mar 20;25(9):1107-13.)・GISTのPhase Ⅱ試験では、手術48時間以内にイマチニブを中止し、24日以内 (中央値) に再開している。つまり、Phase Ⅱ試験では術前に 2 日間程度休薬していることが多かった。
(J Surg Oncol. 2009 Jan 1;99(1):42-7)・一旦内服を中止しても再開することで良好な反応は得られる。
(J Clin Oncol. 2007 Mar 20;25(9):1107-13.)