【A】マスキュラックス(べクロニウム)の構造式を換えて開発された薬剤がエスラックス(ロクロニウム)です。以下に違いをまとめました。
・エスラックス(ロクロニウム)はマスキュラックス(べクロニウム)の誘導体である。
・エスラックスは作用発現がマスキュラックスより早い。(べクロニウム:2〜3分、ロクロニウム:0.6mg/kg投与で84.8秒)
・エスラックスとマスキュラックスの作用持続時間は同程度で中時間作用型である。
・エスラックスの作用持続時間は用量依存的である。また、調節がしやすい。
・エスラックスの代謝物には活性がほとんど認められない。
・繰り返し投与しても作用持続時間は一定であり、また持続注入も可能である。
(参考 : MSD株式会社 エスラックス静注 インタビューフォーム )
・エスラックスは作用発現時間が短いため、気管挿管をスムーズに行うことができ、低酸素血症や誤嚥などのリスク軽減が期待できる。(日経メディカル 2007/9/6)