【質問】血管外漏出時の分類について質問です。ドキソルビシンは壊死性とされていますが、リポソーム化ドキソルビシン (商品名ドキシル) は炎症性薬剤に分類されています。理由を知りたいです。また、ドキシル漏出時にサビーンを使用することは必要なのでしょうか?
【A】リポソーム化ドキソルビシン (商品名ドキシル) が「炎症性抗がん剤」に分類されている理由は明らかにされていませんが、血管外漏出時には「壊死性抗がん剤」と同様に注意が必要と考えられます。また、ドキシルの血管外漏出時にサビーン点滴静注の使用は可能と考えられます。
リポソーム化ドキソルビシンとは?
リポソーム化ドキソルビシン (商品名 : ドキシル) はMPEG-DSPEで修飾されたSTEALTHリポソームに、ドキソルビシン塩酸塩が封入された製剤です。
MPEG-DSPE:水溶性の高分子ポリエチレングリコール
ドキソルビシンにリポソームが封入されることにより以下のようなメリットがあります。
・ドキソルビシンの腫瘍組織内滞留時間を延長させ、腫瘍組織内濃度を高める→有効性を改善
・血漿中の遊離…