【質問】小児の採血結果でクレアチニンがかなり低く、eGFRが1000を超えるような数値を見たのですが、こういったケースの要因、また本来の腎機能は何を目安にすればいいのか教えてください。
【A】「eGFRが1000を超えるような数値」は、eGFRが体表面積あたりに換算されていない数値と考えられます。小児におけるGFRは、血清クレアチニン値に加えて、「身長から算出する血清クレアチニン基準値」で補正して計算する必要があります。
大まかには、小児の体表面積あたりのGFRは、出生時は成人のおよそ1/5程度であり、2歳前後で成人と同程度になります。
「身長から算出する血清クレアチニン基準値」で補正した小児のGFRの計算は複雑であり、通常の計算機などでは計算できないため、日本腎臓病協会の「小児CKD-eGFR計算アプリ」をダウンロードして、計算することが必要です。
ただし、これらは小児 CKDの診断のために使用されるものであり、投与量の設定に用いるものではないことに注意が必要です。
血清クレアチニン値から評価
・血清クレアチニン値を確認後、基準値を大きく上回っ…