【質問】TPN継続による肝機能悪化について機序、対応が知りたいです。
【A】高カロリー輸液 (TPN) による肝障害によりASTやALTの上昇がみられることがあります。この発症機序についてはまだ明らかにされていませんが、いくつかの要因が考えられます。
1. エネルギー量の増加によるもの
TPN開始時により、エネルギー量が急速に増加し、エネルギー量が過剰になるため発症する。
→この場合、投与量を減らしたり、時間が経過すると改善します。経験則的にAST、ALTが100 IU/L 未満程度であれば継続しても問題ないと考えられます。
2. トリグリセリド産生による脂肪肝の促進
TPNによるグルコース過剰によって、トリグリセリドが産生されるため発症する。グルコースは肝臓内でグリコーゲンとして蓄積され、さらにトリグリセリドが過剰産生されて、肝臓に脂肪として蓄積される。
3. 高インスリンによる脂肪肝の促進
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