【Q】浣腸は連用による耐性が生じるか?

【質問】「直腸にしか働きかけない浣腸は連用による耐性は生じない」「経口大腸刺激性下剤は連用により耐性を生じる」といった文献を目にしたのですが、実際浣腸に耐性はあるのでしょうか? 小児に対し、1日に頻回の浣腸を指示されている処方も散見されます。(ストマ閉鎖後など含む)

【A】グリセリン浣腸の添付文書において「連用により、耐性が生じる」と明記されています。
グリセリン浣腸の作用機序は「大腸蠕動運動の促進」と「浸透圧作用による軟便化」であり、「大腸蠕動運動の促進」に関して耐性が生じると考えられます。

浣腸の作用機序は、腸管壁から水を吸収し、腸壁を刺激して蠕動を促進することにより排便を促す。加えて、浸透圧作用により糞便を軟化、潤滑化させる。
(参考 : グリセリン浣腸液50%「ムネ」インタビューフォーム)

→浣腸は、大腸の蠕動運動を促進させることにより排便を促すため、経口大腸刺激性下剤と同様に、耐性が生じる可能性があると考えられます。一方で、浸透圧作用には耐性が生じないと考えられます。

連用による耐性の増大等のため効果が減弱し、薬剤に頼りがちになることがあるので長期連用を避けること。
(引用 : グリセリン浣腸液50%「…

会員登録をしていただくと全文お読みいただけます。

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

加温したグリセリン浣腸液は、翌日に使用することは可能か?

【質問】グリセリン浣腸液を40℃程度に加温したが使用しなかった場合、その浣腸液を翌日再加温して使用可能と判断できるか? 【A】現在、公開されている報告には、グリセリン浣腸液を40°Cで加熱後の成分含量や試験...

【Q】浣腸は連用による耐性が生じるか?

【質問】「直腸にしか働きかけない浣腸は連用による耐性は生じない」「経口大腸刺激性下剤は連用により耐性を生じる」といった文献を目にしたのですが、実際浣腸に耐性はあるのでしょうか? 小児に対し、1日に頻...

新着記事

インスリン注射のペン残量不足時に2本併用するのは可能か?

【質問】インスリン注射を使用する際、2本を使用して単位数を満たしてもよいか。 例えば20単位を1本は5単位、もう1本は15単位で注射する場合などはどうか。 【回答】ペン型インスリンで必要単位量に残量が満たな...

ユニフィルによる夜間頻尿が考えられる場合、朝食後投与も可能か?

【質問】ユニフィルによる夜間頻尿が考えられる場合、朝食後投与を考慮してもよいか。それとも、処方の変更が望ましいか。 【回答】 テオフィリンは気管支拡張薬として有効である一方、腎臓でのアデノシンA1受容...

リスパダールによる嚥下障害の対処法と特徴は?

【質問】リスパダールによる嚥下障害について リスパダール服用中の患者に顕性誤嚥の訴えがあった場合、どのような対応をすべきか。リスパダール中止による影響はないか。代替薬はあるか。そもそも、リスパダー...

新着記事をもっと見る