区分番号:00 注5|処方箋の受付1回につき
地域支援・医薬品供給対応体制加算
この改定の要点
- 旧・地域支援体制加算(1~4)と旧・後発医薬品調剤体制加算(1~3)を統合・再編した新加算
- 加算1~5の5段階:27点・59点・67点・37点・59点
- 調剤基本料1の薬局は加算1~3、調剤基本料1以外は加算1・4・5を算定
- 後発医薬品使用割合を基礎要件として組み込み
- 特別調剤基本料Aの薬局は各点数の100分の10で算定
目次
点数一覧
| 区分 | 点数(R8) | 旧加算との対応 |
|---|---|---|
| イ 地域支援・医薬品供給対応体制加算1 | 27点 | 基礎的な地域支援体制(共通) |
| ロ 地域支援・医薬品供給対応体制加算2 | 59点 | 基本料1向け・中位 |
| ハ 地域支援・医薬品供給対応体制加算3 | 67点 | 基本料1向け・上位 |
| ニ 地域支援・医薬品供給対応体制加算4 | 37点 | 基本料1以外向け・中位 |
| ホ 地域支援・医薬品供給対応体制加算5 | 59点 | 基本料1以外向け・上位 |
特別調剤基本料Aの場合
特別調剤基本料Aを算定する保険薬局においては、各点数の100分の10に相当する点数で算定します。
加算の構造と対象薬局
| 加算 | 対象薬局 | 点数 |
|---|---|---|
| 加算1(27点) | 調剤基本料1 / 調剤基本料1以外(共通) | 27点 |
| 加算2(59点) | 調剤基本料1 | 59点 |
| 加算3(67点) | 調剤基本料1 | 67点 |
| 加算4(37点) | 調剤基本料1以外 | 37点 |
| 加算5(59点) | 調剤基本料1以外 | 59点 |
旧加算との対応関係
| 改定前(R6) | 点数 | 改定後(R8) |
|---|---|---|
| 地域支援体制加算1 | 32点 | 地域支援・医薬品供給対応体制加算1~5(27点~67点)に再編 変更 |
| 地域支援体制加算2 | 40点 | 同上 変更 |
| 地域支援体制加算3 | 10点 | 同上 変更 |
| 地域支援体制加算4 | 32点 | 同上 変更 |
| 後発医薬品調剤体制加算1 | 21点 | 廃止→上記に統合 変更 |
| 後発医薬品調剤体制加算2 | 28点 | 廃止→上記に統合 変更 |
| 後発医薬品調剤体制加算3 | 30点 | 廃止→上記に統合 変更 |
加算1の施設基準(基礎要件)
加算1(27点)は、すべての加算の前提となる基礎要件です。次の2つを満たす必要があります。
| 区分 | 要件 |
|---|---|
| イ | 地域における医薬品の安定供給を確保するために必要な体制を有していること |
| ロ | 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が85%以上であること |
「医薬品の安定供給」体制(具体的内容)
- 医薬品の安定供給に向けた計画的な調達や在庫管理を行うこと
- 他の保険薬局に医薬品を分譲した実績(同一グループは含めない)があること
- 医薬品供給不安等により迅速な医薬品入手が困難な場合は、入手可能な保険薬局を探し、在庫を確認の上、患者を紹介や、処方医に処方変更の可否を照会する等適切な対応をすること
- 重要供給確保医薬品のうち内用薬及び外用薬であるものは1ヶ月程度の備蓄をするよう努めること
- 原則として、単品単価交渉の実施をしていること
- 卸売販売業者への頻回配送・休日夜間配送・急配に係る過度な依頼を慎むこと
- 温度管理を要する医薬品や在庫調整を目的とした卸売販売業者への医薬品の返品は慎むこと
- 地域の保険医療機関や保険薬局、医療関係団体と連携し、取り扱う医薬品の品目についての情報共有や、事前の取り決めを行っておくことが望ましい
加算1の体制要件(中核)
加算1(27点)の中核となる体制要件は、後発医薬品割合85%以上と医薬品安定供給体制(前述の8項目)です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| (1) 後発医薬品割合 | 後発医薬品の規格単位数量割合が85%以上 |
| (2) 医薬品安定供給体制 | 計画的な調達・在庫管理、薬局間分譲実績、供給不安時の対応、重要供給確保医薬品の備蓄、単品単価交渉等(前掲8項目) |
加算2~5の体制要件(11ブロック)
加算2~5を算定するためには、加算1の体制に加え、以下の体制要件すべてを満たす必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| (1) 地域医療への貢献体制 | 地域医療に貢献する体制を有することを示す実績(加算2~5別の実績要件として個別判定) |
| (2) 医薬品供給拠点 | ア 十分な数の医薬品の備蓄、周知(医療用医薬品1,200品目) イ 薬局間連携による医薬品の融通等 ウ 医療材料及び衛生材料を供給できる体制 エ 麻薬小売業者の免許 オ 取り扱う医薬品に係る情報提供体制 カ 調剤室の面積が16平方メートル以上確保されていること(令和8年6月以降に開設・改築・増築する場合のみ適用) |
| (3) 休日・夜間体制 | ア 一定時間以上の開局 イ 休日・夜間の開局時間外の調剤・在宅業務に対応できる体制 ウ 患者からの相談応需体制 エ 夜間・休日の調剤、在宅対応体制(地域の輪番体制含む)の周知 |
| (4) 在宅医療連携 | ア 診療所又は病院及び訪問看護ステーションと円滑な連携 イ 保健医療・福祉サービス担当者との連携体制 ウ 在宅薬剤管理の実績(24回以上) エ 在宅に係る研修の実施 |
| (5) 医療安全 | ア プレアボイド事例の把握・収集 イ 医療安全に資する取組実績の報告 ウ 副作用報告に係る手順書を作成 |
| (6) かかりつけ薬剤師 | かかりつけ薬剤師が服薬管理指導を行う旨の届出 |
| (7) 服薬指導 | 患者毎に服薬指導の実施、薬剤服用歴の作成 |
| (8) 管理薬剤師要件 | 薬局経験5年以上、常勤、当該薬局在籍1年以上 |
| (9) 研修・学会 | 研修計画の作成、学会発表などの推奨 |
| (10) プライバシー | 患者のプライバシーに配慮、椅子に座った状態での服薬指導 |
| (11) 地域医療関連取組 | ア 一般用医薬品及び要指導医薬品等(基本的な48薬効群)の販売 イ 健康相談、生活習慣に係る相談の実施 ウ 緊急避妊薬の調剤又は販売を含む女性の健康に係る対応 エ 当該保険薬局の敷地内における禁煙の取扱い オ たばこの販売禁止(併設する医薬品店舗販売業の店舗を含む) カ セルフメディケーション関連機器の設置(少なくとも3つ) キ 薬事未承認の研究用試薬・検査サービスを提供していないこと |
セルフメディケーション関連機器の例
①体重計、②体温計、③血圧測定器、④体組成計(体脂肪率、BMI等を含むもの)、⑤血中酸素飽和度測定器(パルスオキシメータ)、⑥握力計、⑦骨密度測定器のうち少なくとも3つ。
※疑義解釈:体重計・握力計を除き、薬機法上の承認又は認証を得た医療機器であることが必要。1製品が複数機能を兼ね備えている場合、3製品未満でも要件を満たし得る。
加算2~5の実績要件(9項目)
加算1の体制要件に加えて、加算2~5は地域医療への貢献を示す実績要件(処方箋1万枚当たりの年間回数、⑨は薬局当たりの年間回数)を満たす必要があります。
地域医療貢献実績要件(9項目)
| 項目 | 内容 | 調剤基本料1 | 調剤基本料1以外 |
|---|---|---|---|
| ① | 夜間・休日等の対応実績 | 40回以上 | 400回以上 |
| ② | 麻薬の調剤実績 | 1回以上 | 10回以上 |
| ③ | 調剤時残薬調整加算及び薬学的有害事象等防止加算の算定実績 | 20回以上 | 40回以上 |
| ④ | 服薬管理指導料1のイ及び2のイ(かかりつけ薬剤師)の算定実績 | 20回以上 | 40回以上 |
| ⑤ | 外来服薬支援料1の実績 | 1回以上 | 12回以上 |
| ⑥ | 単一建物診療患者が1人の在宅薬剤管理の実績 | 24回以上 | 24回以上 |
| ⑦ | 服薬情報等提供料に相当する実績 | 30回以上 | 60回以上 |
| ⑧ | 小児特定加算の算定実績 | 1回以上 | 1回以上 |
| ⑨ | 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得した保険薬剤師が地域の多職種と連携する会議への出席(薬局当たり) | 1回以上 | 5回以上 |
加算ごとに必要な実績数
| 加算 | 対象薬局 | 必要な実績数 |
|---|---|---|
| 加算2(59点) | 調剤基本料1 | ④を含む3つ以上 |
| 加算3(67点) | 調剤基本料1 | ①~⑨のうち7つ以上 |
| 加算4(37点) | 調剤基本料1以外 | ④、⑥を含む3つ以上 |
| 加算5(59点) | 調剤基本料1以外 | ①~⑨のうち7つ以上 |
算定要件(原文)
イ 地域支援・医薬品供給対応体制加算1 27点
ロ 地域支援・医薬品供給対応体制加算2 59点
ハ 地域支援・医薬品供給対応体制加算3 67点
ニ 地域支援・医薬品供給対応体制加算4 37点
ホ 地域支援・医薬品供給対応体制加算5 59点
出典:令和8年3月5日 厚生労働省告示 調剤報酬点数表
疑義解釈
令和8年3月23日付(その1):算定回数の読替え
令和9年6月1日までに行う届出にあたっては、改定前の「調剤管理料の重複投薬・相互作用等防止加算及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料の算定回数の合計」及び「かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の算定回数の合計」が20回以上の場合は、改定後の③④の要件を満たすものとみなすことができます。
令和8年4月1日付(その2):単品単価交渉の定義
「単品単価交渉」とは、他の医薬品の価格の影響を受けず、地域差や個々の取引条件等により生じる安定供給に必要なコストを踏まえ、取引先と個別品目ごとに取引価格を決める交渉をいいます。総価値引率やベンチマーク単価での一方的な交渉は該当しません。
令和8年4月1日付(その2):医薬品分譲の記録
他薬局への医薬品分譲実績の記録は、別紙様式4-1に示す医薬品の販売授与証明書のほか、任意の様式の伝票又は譲渡書を2年間保存することで差し支えありません。また、保険医療機関への医薬品の分譲も実績に含まれます。
令和8年4月1日付(その2):多職種連携会議の範囲
限定列挙ではなく、地域医療に貢献するような多職種連携会議であれば対象となり得ます。例:
- 在宅療養中の小児が学校生活を送るにあたり、医師、教員、看護師、相談支援専門員等が参加して多職種で支援内容を協議する連携会議
- 小児在宅医療に関する多職種連携会議
- 障害者福祉支援に関する多職種連携会議(サービス管理責任者等が主催するものを含む)
令和8年4月20日付(その3):高齢者施設居住者の処方箋の除外
介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム及び認知症高齢者グループホームに入居する患者に係る処方箋については、服薬管理指導料又は在宅患者訪問薬剤管理指導料のいずれを算定したかにかかわらず、特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数及び全ての処方箋の受付回数のいずれからも除いて処方箋集中率を計算します。
本記事は令和8年度(2026年度)調剤報酬改定の情報に基づき作成しています。
出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」









