【Q】グーフィス錠が食前投与である理由は?

【A】グーフィス錠は食後よりも食前の方がより便通改善の効果が期待できると考えられる。そのため、グーフィス錠の用法は食前投与となった。食後投与の臨床試験は行なっていない。

グーフィス錠 (エロビキシバット)の作用機序は胆汁酸トランスポーター阻害作用であり、大腸への胆汁酸を増加させることである。食後だと食事の影響で胆汁酸分泌が増加してしまう。食事の影響で胆汁酸が増加した状態でグーフィスを服薬するよりも、食前の方が効果が高くなると考えられる。また、グーフィス錠効果発現まで30分程度かかる。

空腹時投与については以下の記載が参考となる。
インタビューフォームには、食前投与時のCmaxとAUCは、食事非摂食時の約20〜30%であったと記載がある。

食事・併用薬の影響
①食事の影響
日本人慢性便秘患者60名を対象に、クロスオーバー法で、本剤単回経口投与後の食事摂取の有無による薬物動態への影響を評価した。食前投与時のCmax 及びAUCは、食事非摂取時の約20〜30%であった。
(グーフィス錠5mg インタビューフォーム 第2版)

グーフィス錠は消化管内で直接作用するため、有効血中濃度は設定されていない。そのため食前投与時のCmax 及びAUCは、食事非摂取時の約20〜30%と非常に低下するが、特別問題ないと考えられる。むしろ胆汁酸が分泌される食前に服薬したほうが空腹時よりも効果が高くなる可能性があります。

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

【Q】ナウゼリン錠は食後投与でも効果が低下しないか?

【A】ナウゼリン錠の効果を最大化させるためには食前投与が望ましいと考えられます。 ナウゼリン錠は食後に服薬すると吸収が遅延し、効果発現が遅くなります。一方で、絶食下ではTmax=15分と非常に早くなります...

【Q】グーフィス錠が食前投与である理由は?

【A】グーフィス錠は食後よりも食前の方がより便通改善の効果が期待できると考えられる。そのため、グーフィス錠の用法は食前投与となった。食後投与の臨床試験は行なっていない。 グーフィス錠 (エロビキシバッ...

【Q】リンゼス錠0.25mgの食前投与の理由は?

【A】食前投与に比べて食後投与で軟便、下痢の症状が多かったため食前投与となっている。(健康成人 (第1相試験)を対象とした試験) インタビューフォームの記載には〔食前投与に比べて食後投与で統計的に有意なBSF...

新着記事

「用時懸濁」指示時における粉末服用の可否は?

【質問】ドライシロップについて。用法に用時懸濁とだけ記載ある場合は、粉のまま服用できる患者だとしても必ず水に溶かしてから服用する必要があるのでしょうか。 テオフィリンDSのように顆粒のままでも服用でき...

亜鉛製剤による銅欠乏リスク:血清亜鉛値が正常でも銅の定期測定は必要か?

【質問】貧血傾向がある方で、ポラプレジンクや酢酸亜鉛などの亜鉛補充の薬を長期的に内服していた場合の銅欠乏の副作用についてどのようにフォローすべきなのかご教示ください。 採血で亜鉛の項目を確認すること...

欠食はSERMの血栓症、活性型VD3の高Ca血症リスクを高めるか?

【質問】欠食は、SERMと活性型VD3製剤の副作用リスク因子となるか。 SERMの静脈血栓症、活性型VD3製剤の高カルシウムの副作用について。 1食抜くと400mlの水分不足となると言われていますが、摂取水分の減少の面...

新着記事をもっと見る