【A】成分の「イトラコナゾール」は脂溶性が高いため、食事の脂肪成分により、溶解性が上昇します。そのため「イトラコナゾールカプセル(錠剤)」は「空腹時」よりも「食直後」の方が吸収が高くなります。
一方で「イトラコナゾール内用液」は、もともと製剤学的に吸収が高い薬剤となっているため、食事の脂肪成分にかかわらず、吸収はよいと考えられます。実際に「空腹時」と「食直後」で比較すると、「空腹時」の方がTmaxが短縮し、CmaxおよびAUCは高値を示す結果となった。
イトラコナゾール100mgを空腹時と食直後に経口投与した場合では、BAが変化する、詳細な作用機序は不明だが、食事による胃酸分泌量の増加、胃の蠕動運動の活発化などの要因および食事内容の脂肪成分の影響(イトラコナゾールは脂溶性高く溶解性が上昇する可能性がある)により吸収率が高まると推測される。(イトリゾールカプセルIFより)
一方、内用液はイトラコナゾールとして100mgを空腹時または食直後に経口単回投与し、薬物動態を検討した。未変化体および主活性代謝物濃度は共に空腹時投与では食直後投与に比してTmaxが短縮し、CmaxおよびAUCは高値を示した。(イトリゾール内用液IFより)