【2026年度調剤報酬改定】在宅患者訪問薬剤管理指導料

区分番号:15|患者1人につき月4回(末期悪性腫瘍等は週2回・月8回)

在宅患者訪問薬剤管理指導料

この改定の要点

  • 在宅患者オンライン薬剤管理指導料(59点)を廃止し、服薬管理指導料4のロに統合
  • 基本点数(650点/320点/290点)は変更なし
  • 算定回数の上限に服薬管理指導料4のロ(オンライン在宅指導)を合算する形に変更
  • 各加算のオンライン時の点数区分を廃止し、一律の点数に一本化
  • 麻薬管理指導加算100点、在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算250点、乳幼児加算100点、小児特定加算450点、在宅中心静脈栄養法加算150点はいずれも据え置き

点数一覧

区分 点数(R8) 改定前(R6) 増減
1 単一建物診療患者が1人の場合 650点 650点 ±0
2 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 320点 320点 ±0
3 1及び2以外の場合 290点 290点 ±0
算定回数の上限
  • 患者1人につき:服薬管理指導料4のロと合わせて月4回(末期悪性腫瘍・麻薬注射・中心静脈栄養法の患者は週2回かつ月8回
  • 通常患者で月2回以上算定する場合は週1回限度(通知)
    ※改定前の「中6日以上」から「週1回」に見直し(算定間隔の緩和)
  • 保険薬剤師1人につき:1~3及び服薬管理指導料4のロを合わせて週40回
算定間隔の重要な変更:改定前は「中6日以上」(=実質的に7日空ける必要)でしたが、令和8年度改定で「週1回」に見直されました。週内の同曜日であれば算定可能となり、運用の柔軟性が大きく向上しています。

夜間休日の連絡体制要件(注13通知・新設) 新設

令和8年度改定により、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する場合、夜間・休日の連絡体制整備が必須要件として追加されました。

必須要件

  • 当該保険薬局又は在宅協力薬局との連携により、休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び訪問薬剤管理指導に対応できる体制を整備
  • 原則として初回の訪問薬剤管理指導時に(記載事項に変更があった場合はその都度)、以下を事前に患者又はその家族等に対して説明の上、文書により交付(薬袋への記載を含む)

交付すべき文書の記載事項

  • 当該保険薬局の保険薬剤師と連絡がとれる連絡先電話番号
  • 緊急時の注意事項
  • 在宅協力薬局との連携により休日・夜間に対応する場合は、在宅協力薬局の所在地、名称、連絡先電話番号等を含むこと
応答できなかった場合の対応

やむを得ない事由により、患者又はその家族等からの電話等による問い合わせに応じることができなかった場合は、速やかに折り返しの連絡を行うこと。


オンライン薬剤管理指導料の廃止と統合 変更

令和8年度改定により、在宅患者オンライン薬剤管理指導料(59点)は廃止されました。在宅療養患者への情報通信機器を用いた服薬指導は、服薬管理指導料4のロ(59点)として統合されています。

項目 改定前(R6) 改定後(R8)
在宅患者オンライン薬剤管理指導料 59点(注2で規定) 廃止 変更
在宅患者へのオンライン指導 上記により算定 服薬管理指導料4のロ(59点)に統合 変更
算定回数の合算 1~3と合わせて月4回等 1~3及び服薬管理指導料4のロと合わせて月4回等 変更
オンライン薬剤管理指導料の廃止により、在宅患者への情報通信機器を用いた服薬指導は服薬管理指導料に一元化されました。算定回数の上限にも服薬管理指導料4のロが含まれるようになっています。

加算一覧

加算名 点数(R8) 改定前(R6) 変更点
麻薬管理指導加算 100点 100点(オンライン22点) オンライン時の点数区分廃止
在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算 250点 250点 ±0
乳幼児加算 100点 100点(オンライン12点) オンライン時の点数区分廃止
小児特定加算 450点 450点(オンライン350点) オンライン時の点数区分廃止
在宅中心静脈栄養法加算 150点 150点 ±0

各加算の概要

  • 麻薬管理指導加算(100点):麻薬の投薬が行われている患者に対し、服用・保管の状況、副作用の有無等を確認し、必要な指導等を行った場合に1回につき算定
  • 在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算(250点):在宅で医療用麻薬持続注射療法を行っている患者に対する指導。麻薬管理指導加算との併算定は不可
  • 乳幼児加算(100点):6歳未満の乳幼児に対し、患家を訪問して直接必要な指導等を行った場合に算定
  • 小児特定加算(450点):児童福祉法第56条の6第2項に規定する障害児である患者に対する指導。乳幼児加算との併算定は不可
  • 在宅中心静脈栄養法加算(150点):在宅中心静脈栄養法を行っている患者に対し、投与・保管の状況、配合変化の有無を確認して指導を行った場合に算定
オンライン時の加算点数の変更

改定前は在宅患者オンライン薬剤管理指導料を算定する場合、各加算に別途の低い点数が設定されていました(麻薬管理指導加算22点、乳幼児加算12点、小児特定加算350点等)。改定後はオンライン指導が服薬管理指導料に統合されたため、これらの加算のオンライン時の点数区分は廃止され、訪問時と同じ点数に一本化されています。


改定前後の比較

項目 改定前(R6) 改定後(R8)
基本点数 650点/320点/290点 650点/320点/290点(変更なし)
オンライン指導 在宅患者オンライン薬剤管理指導料(59点)として別立て 廃止→服薬管理指導料4のロに統合 変更
算定回数上限 1~3と合わせて月4回等 1~3及び服薬管理指導料4のロと合わせて月4回等 変更
薬剤師1人上限 1~3と合わせて週40回 1~3及び服薬管理指導料4のロと合わせて週40回 変更
加算のオンライン点数 各加算に別途点数設定あり 廃止(訪問時と同額に一本化) 変更
距離制限 16km超は原則不可 16km超は原則不可(変更なし)
交通費 患家負担 患家負担(変更なし)

算定要件(原文)

区分番号15 在宅患者訪問薬剤管理指導料

1 単一建物診療患者が1人の場合  650点
2 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合  320点
3 1及び2以外の場合  290点

注1 あらかじめ在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨を地方厚生局長等に届け出た保険薬局において、在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、医師の指示に基づき、保険薬剤師が薬学的管理指導計画を策定し、患家を訪問して、患者又はその家族等に対して必要な指導等を行った場合に、単一建物診療患者の人数に従い、患者1人につき区分番号10の3に掲げる服薬管理指導料の4のロと合わせて月4回(末期の悪性腫瘍の患者、注射による麻薬の投与が必要な患者及び中心静脈栄養法の対象患者にあっては、週2回かつ月8回)に限り算定する。この場合において、1から3まで及び区分番号10の3に掲げる服薬管理指導料の4のロを合わせて保険薬剤師1人につき週40回に限り算定できる。ただし、区分番号00に掲げる調剤基本料の注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、算定できない。

注2 麻薬の投薬が行われている患者に対して、麻薬の使用に関し、その服用及び保管の状況、副作用の有無等について患者又はその家族等に確認し、必要な指導等を行った場合は、麻薬管理指導加算として、1回につき100点を所定点数に加算する。

注3 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において、在宅で医療用麻薬持続注射療法を行っている患者に対して、その投与及び保管の状況、副作用の有無等について患者又はその家族等に確認し、必要な指導等を行った場合は、在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算として、1回につき250点を所定点数に加算する。この場合において、注2に規定する加算は算定できない。

注4 在宅で療養を行っている6歳未満の乳幼児であって、通院が困難なものに対して、患家を訪問して、直接患者又はその家族等に対して必要な指導等を行った場合は、乳幼児加算として、1回につき100点を所定点数に加算する。

注5 児童福祉法第56条の6第2項に規定する障害児である患者又はその家族等に対して、必要な指導等を行った場合は、小児特定加算として、1回につき450点を所定点数に加算する。この場合において、注4に規定する加算は算定できない。

注6 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において、在宅中心静脈栄養法を行っている患者又はその家族等に対して、その投与及び保管の状況、配合変化の有無について確認し、必要な指導等を行った場合は、在宅中心静脈栄養法加算として、1回につき150点を所定点数に加算する。

注7 保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合にあっては、特殊の事情があった場合を除き算定できない。

注8 在宅患者訪問薬剤管理指導に要した交通費は、患家の負担とする。

出典:令和8年3月5日 厚生労働省告示 調剤報酬点数表


過去の関連する疑義解釈

令和4年度疑義解釈:薬学的管理指導計画の見直し頻度

質問:在宅患者訪問薬剤管理指導料における薬学的管理指導計画は、どの程度の頻度で見直す必要があるか。

回答:少なくとも月1回以上は見直す必要があります。患者の状態変化に応じて適切に計画を更新してください。

令和6年度疑義解釈:単一建物診療患者の数え方

質問:単一建物診療患者の人数はどのように判断するか。

回答:当該患者が居住する建物に居住する者のうち、当該保険薬局が訪問薬剤管理指導を実施しているものの人数で判断します。

令和6年度疑義解釈:16km超の場合の取扱い

質問:保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16kmを超える場合、算定できないのか。

回答:原則として算定できませんが、患家の所在地付近に在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨を届け出ている保険薬局が存在しない等の「特殊の事情」がある場合は算定可能です。

本記事は令和8年度(2026年度)調剤報酬改定の情報に基づき作成しています。
出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」

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