【Q】NSAIDs による浮腫の副作用は?各薬剤における頻度の違いは?

【A】NSAIDsの副作用として血管性浮腫と腎障害による浮腫が考えられる。
・血管性浮腫
血管性浮腫はCOX-1の阻害を介した機序によって発症するため、COX-2阻害薬 (セレコックス錠、ハイペン錠など)  で血管性浮腫が起こる頻度は低いと考えられる。血管性浮腫は服薬後、半日以内に蕁麻疹やまぶた、唇、顔、口内の腫れが起き、数日持続する場合がある。
・腎障害による浮腫
腎臓にはCOX-1とCOX-2の両方が存在している。そのため、COX-2阻害薬と従来のNSAIDSにおける腎障害の副作用の発生頻度に有意な差はない。
(参考 : 日本内科学会雑誌 Vol. 100 : 10)
 
以下、各薬剤の浮腫の頻度
ハイペン錠 0.1から5%未満
セレコックス錠  0.1から1%未満
ボルタレン錠  0.1から5%未満
ロキソニン錠   0.1から1%未満
(参考 : 各添付文書より)
 

会員登録をしていただくと全文お読みいただけます。

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

ノルバデックスとセレコックスの併用に問題はあるか?

【質問】セレコックスはCYP2D6阻害作用があり、中程度(または弱)とあります。 ノルバデックスを服用中の患者様に対し、処方医の整形医師に確認が必要でしょうか。 【A】ノルバデックス(タモキシフェン)は、乳が...

【Q】TPN継続による肝機能悪化について機序、対応は?

【質問】TPN継続による肝機能悪化について機序、対応が知りたいです。 【A】高カロリー輸液 (TPN) による肝障害によりASTやALTの上昇がみられることがあります。この発症機序についてはまだ明らかにされていませ...

新着記事

インスリン注射のペン残量不足時に2本併用するのは可能か?

【質問】インスリン注射を使用する際、2本を使用して単位数を満たしてもよいか。 例えば20単位を1本は5単位、もう1本は15単位で注射する場合などはどうか。 【回答】ペン型インスリンで必要単位量に残量が満たな...

ユニフィルによる夜間頻尿が考えられる場合、朝食後投与も可能か?

【質問】ユニフィルによる夜間頻尿が考えられる場合、朝食後投与を考慮してもよいか。それとも、処方の変更が望ましいか。 【回答】 テオフィリンは気管支拡張薬として有効である一方、腎臓でのアデノシンA1受容...

リスパダールによる嚥下障害の対処法と特徴は?

【質問】リスパダールによる嚥下障害について リスパダール服用中の患者に顕性誤嚥の訴えがあった場合、どのような対応をすべきか。リスパダール中止による影響はないか。代替薬はあるか。そもそも、リスパダー...

新着記事をもっと見る