【質問】ステロイドに対する過敏症・アレルギーはあり得るのか。その場合の治療法は?ほとんどすべての薬剤の禁忌の項目には「本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」と記載されており、ステロイドに関しても同様の記載があります。一方で、薬剤性過敏症症候群の治療としてPMDAの重篤副作用疾患別対応マニュアルによると、ステロイドの全身投与が有効とあります。過敏症の治療にステロイドが使用されることから、ステロイドの投与により他の薬剤による過敏症の症状がマスクされることはあったとしても、ステロイド自体による過敏症の症状が起こり得るのか疑問に思えます。さらに、ステロイドによる過敏症があったとして、その際の治療法は被疑薬の中止以外あり得るのでしょうか。使用中のものとは別のステロイドが考慮されるのでしょうか。
【回答】コハク酸エステル型のステロイド注射薬は過敏症が見られることから、ステロイドによる過敏症はあり得ると考えられます。この場合の、過敏症による治療法は、「被疑薬の中止」、もしくは「リン酸エステル型のステロイド注射薬」、「経口ステロイド薬」が考慮されると考えられます。
また、併用薬はなく、経口ステロイドのみを服薬した患者に過敏症が発生したという副作用報告があります。(独立行政法人医薬品医療機器総合機構「医薬品副作用データベース」より)
以上から、ステ…