【Q】妊婦にインフルエンザワクチンは投与すべきか?

【A】インフルエンザワクチン接種の母体および胎児への危険性は妊娠全期間を通じて極めて低いと説明し、ワクチン接種を希望する妊婦には接種する。

  1. 現在使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、妊婦、胎児に対して問題はなく、約2000例のインフルエンザワクチン接種後妊婦において児に異常を認めていない。

  2. 米国における米国疾病予定局(CDC)ガイドラインではインフルエンザ流行期間に妊娠予定の女性へのインフルエンザワクチン接種を推奨している。

  3. 妊婦が妊娠初期にインフルエンザに罹患した場合、神経管閉鎖障害や心奇形などの出生児の先天奇形が増えるという報告がある一方、先天奇形と関係がないという報告もある。さらにこれらの奇形はインフルエンザウイルスの直接的な催奇形性ではなく、妊婦の高熱によるものであり、適切な治療(アセトアミノフェンなどの解熱剤の投与)による奇形のリスクは上昇しないとの報告もある。

【産婦人科診療ガイドライン 産科編2014】
 

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

記事は見つかりませんでした。

新着記事

「用時懸濁」指示時における粉末服用の可否は?

【質問】ドライシロップについて。用法に用時懸濁とだけ記載ある場合は、粉のまま服用できる患者だとしても必ず水に溶かしてから服用する必要があるのでしょうか。 テオフィリンDSのように顆粒のままでも服用でき...

亜鉛製剤による銅欠乏リスク:血清亜鉛値が正常でも銅の定期測定は必要か?

【質問】貧血傾向がある方で、ポラプレジンクや酢酸亜鉛などの亜鉛補充の薬を長期的に内服していた場合の銅欠乏の副作用についてどのようにフォローすべきなのかご教示ください。 採血で亜鉛の項目を確認すること...

欠食はSERMの血栓症、活性型VD3の高Ca血症リスクを高めるか?

【質問】欠食は、SERMと活性型VD3製剤の副作用リスク因子となるか。 SERMの静脈血栓症、活性型VD3製剤の高カルシウムの副作用について。 1食抜くと400mlの水分不足となると言われていますが、摂取水分の減少の面...

新着記事をもっと見る