【Q】感染症疑いの患者にナゾネックス点鼻液は可能か?

【質問】アレルギー性鼻炎でナゾネックスの点鼻を定期継続している方がいるのですが、鼻に色がついてきたのか抗生剤が処方されていました。ナゾネックスはアレルギー性鼻炎にしか適応がなく、添付文書には「有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身性の真菌症の患者には禁忌」とあります。この場合、ナゾネックスは鼻汁が透明になるまでは中止すべきなのでしょうか?それとも点鼻は継続のまま、追加処方分も使用して問題ないのでしょうか?

 

【A】ナゾネックス点鼻液は「鼻汁が透明になるまで中止すること」は不要と考えられます。

ナゾネックス点鼻液のインタビューフォームに「有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身性の真菌症の患者」に対して禁忌に設定した理由が、記載されています。

副腎皮質ステロイド剤は一般的に日和見感染などの感染症を引き起こす可能性がある。点鼻液であり全身投与の副腎皮質ステロイドに比べて全身吸収性は極めて低いものの、有効な抗菌剤の存在しない感染症や全身性の真菌症を有する患者では、症状が増悪した場合に致命的な転帰をたどるおそれがある。(ナゾネックス点鼻液 インタビューフォーム  一部改変)

つまり、ナゾネックス点鼻液の成分はステロイドであるため、ステロイドの一般的な注意事項に…

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