【質問】アバロパラチドを開始しましたが、新薬の処方日数制限があり、14日毎の外来通院が難しく、2か月治療後継続困難となりました。テリパラチドへの切り替えは可能でしょうか?また、切り替えを検討する際、テリパラチドは22か月投与可能と考えてもよいのでしょうか?(アバロパラチドは18か月、テリパラチドは24か月の投与期間制限あり)
【A】 下記の理由から、アバロパラチドからテリパラチドへの切り替えは望ましくないと考えられます。
アバロパラチドからテリパラチドに切り替えた臨床試験は実施されておらず、安全性は確立されていません。副甲状腺ホルモン製剤 (PTH製剤)の切替についてはアバロパラチドの審査報告書内でも注意喚起の旨が明記されています。
なお、アバロパラチドの投与期間については、ラットを用いたがん原性試験において骨腫瘍性病変が認められているため、18か月が適正とされています。
他のPTH製剤から本剤に切り替えた経験はなく、その安全性は確立していないこと、及び他のPTH製剤から本剤に切り替えた際の本剤の投与期間の上限は検討されていないことから、その旨を用法・用量に関連する注意の項で注意喚起する。
(オスタバロ皮下注 帝人ファーマ株式会社 審査報告書)
本剤の投与期間については、既存のPTH 製剤では非臨床試験で認められた骨肉腫を含む骨腫瘍性病変に対する懸念から、臨床試験での投与期間での上限が用法・用量での投与期間の上限として設定されている。本剤についてもラットを用いたがん原性試験において骨腫瘍性病変が認められていることから、本剤の投与期間の上限として、国内外の第III相試験において設定された投与期間である18カ月を用法・用量において規定することが適切と考える。
また、既存の PTH 製剤からの切替え時の注意喚起に関する申請者の方針も適切と考える。(オスタバロ皮下注 帝人ファーマ株式会社 審査報告書)
テリパラチド製剤について、雄雌ラットに皮下投与したがん原性試験において、投与量及び投与期間に依存して骨肉腫を含む骨腫瘍性病変の発生頻度が増加したとの報告がある。(オスタバロ皮下注 インタビューフォーム)