【A】タリージェ錠は安定性試験(インタビューフォーム )から湿気に注意が必要な製剤であることが確認できる。1包化の可否については以下の情報を参考として、判断する必要がある。
PTPから取り出した後
・夏場などの40℃/75%RHを超える湿気の条件下では3日程度で類縁物質が規格外となり、含量低下もする。
・25℃/60%RHの条件では4週間は安定である。
以下はシャーレ開放における安定性試験結果である。
条件【25℃/93%RH 、規格(2.5mg 錠、5mg 錠、10mg 錠)】
→2 週時点で類縁物質増加(規格外)
※15mg錠は4 週時点で類縁物質増加(規格外)条件【40℃/75%RH、規格(2.5mg 錠、5mg 錠、10mg 錠)】
→3 日時点で類縁物質増加(規格外)、含量低下(規格外)
※15mg 錠:3日時点で類縁物質増加(規格外)、7 日時点で含量低下(規格外)(参考:タリージェ錠 インタビューフォーム)
条件【25℃/60%RH 、すべての規格】
→4週間で類縁物質、溶出性、性状はいずれも適合し含量は95%以上。条件【25℃/75%RH 、2.5mg錠、5mg錠】
→4週間で類縁物質増加(規格外)、2週間は安定条件【25℃/75%RH 、10mg錠、15mg錠】
→4週間は安定
25℃/60%RH シャーレ開放
2.5mg→4週後 類縁物質、溶出性、含量96%、性状→適合
5mg→4週後 類縁物質、溶出性、含量96.8%、性状→適合
10mg→4週後 類縁物質、溶出性、含量96.4%、性状→適合
15mg→4週後 類縁物質、溶出性、含量97.8%、性状→適合
25℃/75%RH シャーレ開放
2.5mg→〔2週後 類縁物質、溶出性、含量95.1%、性状→適合〕 〔 4週後 類縁物質不適合、溶出性、含量94.7%、性状→適合〕
5mg→〔2週後 類縁物質、溶出性、性状→適合、含量96.3%〕〔4週後 類縁物質不適合、溶出性、性状→適合、含量95.8%〕
10mg→〔4週後 類縁物質、溶出性、性状→適合、含量96.3%〕
15mg→〔4週後 類縁物質、溶出性、性状→適合、含量97.5%〕
(第一三共株式会社 社内資料)