【質問】抗コリン薬などの副作用として口渇や、高血糖の臨床症状として口渇がありますが、前者は唾液腺分泌低下に伴う「口の渇き」であり、後者は高血糖に伴う浸透圧性利尿の結果による「喉の渇き」と思われますが、口渇の定義は結局どちらでしょうか。
【A】口渇の定義は「口の渇き」や「喉の渇き」の両方に該当すると考えられます。唾液分泌低下に伴う「口の渇き」は口内乾燥と定義されることもあります。
口渇
水を飲みたいという欲望。激しい運動などで発汗したり、塩辛いものを食べたりした時。水分喪失による細胞外液量現象による渇き、塩分過剰摂取による浸透圧性の渇きは飲水中枢を刺激する。口の渇きは見かけの渇きであり口腔粘膜の受容器で感受される
(改変 医学書院 医学大辞典 第2版)
→口渇は「水を飲みたいという欲望」であり、患者の訴えと考えられます。そのため、「口の渇き」や「喉の渇き」の両方に該当すると考えられます。
口渇の定義を以下のようにしている文献もあり、唾液腺分泌低下に伴う「口の渇き」と高血糖に伴う浸透圧性利尿の結果による「喉の渇き」の両方が含まれています。