【Q】ヌーカラ皮下注用を好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)患者に用いる場合、「100mgずつ3ヵ所に分けて投与し、各注射部位は 5cm 以上離す」理由は?

【A】注射部位の1回あたりの投与液量が多くなり、局所組織が損傷するリスクを避けるためです。

既存治療で効果不十分なEGPAの適応症に対してヌーカラ皮下注用を使用する場合、用法用量は「通常、成人にはメポリズマブ(遺伝子組換え)として1回300mgを4週間ごとに皮下に注射する。」
参考資料)ヌーカラ皮下注用100mg添付文書

同じ部位に繰り返し皮下投与した場合には注射部位の1回あたりの投与液量(ヌーカラ注100mgに対して注射用水1.2mLで溶解し、薬液1mLを採取)が多くなり、局所組織が損傷するリスクが想定されるため、上記のような投与方法となる。
参考資料)ヌーカラ皮下注用100mgインタビューフォーム

なお、インスリンの場合は硬結のリスクから投与部位の間隔をあける必要があるが、ヌーカラ注の場合は上述したように硬結のリスクよりも組織損傷のリスクのためである。
参考資料)公益社団法人日本糖尿病協会 インスリン自己注射ガイド

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

【Q】ヌーカラ皮下注用を好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)患者に用いる場合、「100mgずつ3ヵ所に分けて投与し、各注射部位は 5cm 以上離す」理由は?

【A】注射部位の1回あたりの投与液量が多くなり、局所組織が損傷するリスクを避けるためです。 既存治療で効果不十分なEGPAの適応症に対してヌーカラ皮下注用を使用する場合、用法用量は「通常、成人にはメポリズ...

新着記事

「用時懸濁」指示時における粉末服用の可否は?

【質問】ドライシロップについて。用法に用時懸濁とだけ記載ある場合は、粉のまま服用できる患者だとしても必ず水に溶かしてから服用する必要があるのでしょうか。 テオフィリンDSのように顆粒のままでも服用でき...

亜鉛製剤による銅欠乏リスク:血清亜鉛値が正常でも銅の定期測定は必要か?

【質問】貧血傾向がある方で、ポラプレジンクや酢酸亜鉛などの亜鉛補充の薬を長期的に内服していた場合の銅欠乏の副作用についてどのようにフォローすべきなのかご教示ください。 採血で亜鉛の項目を確認すること...

欠食はSERMの血栓症、活性型VD3の高Ca血症リスクを高めるか?

【質問】欠食は、SERMと活性型VD3製剤の副作用リスク因子となるか。 SERMの静脈血栓症、活性型VD3製剤の高カルシウムの副作用について。 1食抜くと400mlの水分不足となると言われていますが、摂取水分の減少の面...

新着記事をもっと見る