【質問】経鼻チューブ、胃瘻・腸瘻チューブの一般的な内径(外径)を教えてください。
【A】カテーテルの太さは医師の経験則や個々の患者背景 (チューブが詰まりやすいなど)を考慮して、チューブ外径が決定されます。そのため、チューブの外径は決まっていませんが、一般的に経鼻、胃瘻、腸瘻で使用される外径を以下にまとめました。外径 1mm = 3フレンチ (1フレンチを3で割った値が外径の長さ(mm)となります。)
・胃瘻チューブは16〜20Frなどが用いられます。16Fr以上が適切とは考えられており、20Frを使用するケースも多く見られています。
・経鼻チューブは胃瘻チューブよりも内径が小さいものが用いられており、5〜12Frが適切とされています。外径 8〜12Frのチューブが繁用されていると報告もあります。鼻翼の潰瘍や鼻中隔潰瘍・壊死、副鼻腔炎、中耳炎などの合併症予防のために細径でやわらかいカテーテルがよいとされています。
経鼻カテーテル留置に関連した合併症を防止するために適切な口径 (5〜12Fr) の経腸栄養専用カテーテルを用いる。(静脈経腸栄養ガイドライン 第3版)
・腸瘻は胃瘻の中を通す場合は9Fr前後の細いチューブを使用する。直接腸瘻を造る場合は20Frでも可能である。
・簡易懸濁法は8Fr、10Fr、12Fr、14Fr、16Frで試験されることが多い。
・成分栄養剤は6Fr以上、半消化態栄養剤は8Fr以上が投与可能なカテーテルの太さである
・尿道カテーテルは14〜16Fr。20Frが使用されることもあります。
尿道留置カテーテル14Frから16Fr。太い尿道カテーテルは尿道を進展させ虚血を来し、合併症のリスクが高まる(日本緩和医療学会 がん患者の泌尿器症状の緩和に関するガイドライン)