【Q】尿道カテーテル挿入した患者の尿路結石による閉塞を予防するには?

【A】尿道カテーテル挿入した患者の尿路結石による閉塞を予防するための明確な方法はない。カテーテルの留置期間を短くする、適度な水分摂取量を維持する、膀胱洗浄を行うことが挙げられる。また、カルシウムの摂取を十分に取ることやサイアザイド系の利尿剤を服薬することが以下の文献より予防方法として挙げられる。
 
尿道カテーテル挿入した患者における膀胱結石の種類について
・リン酸カルシウムとリン酸マグネシウムアンモニウムの混合結石が85〜96%を閉める。
・尿酸結石→酸性の尿でできやすい
・リン酸カルシウム結石→アルカリ性尿でできやすいので、尿をアルカリ化にするウラリットの使用は好ましくない。
 
予防方法
・カテーテルの留置期間を短くする
・適度な水分摂取量を維持する
・膀胱洗浄を行うこと

・結石患者の方が有意にカルシウム摂取は少ない→一定量のカルシウム摂取を行うことが再発予防に重要である。
Gasinska A, Gajewska D. Tea and coffee as the main sources of oxalate in diets of patients with kidney oxalate stones. Rocz Panstw Zakl Hig. 2007;58(1):61-7.
・サイアザイドは頻繁に再発するカルシウム結石の患者に1mg / dayから開始する。結石再発抑制に有効である。5年程度の長期投与における有用性が多い。
Ettinger B, Citron JT, Livermore B, et al. Chlorthalidone reduces calcium oxalate calculous recurrence but magnesium hydroxide does not. J Urol. 1988;139:679-84.
Scott R, Lewi H. Terapeutic management of upper urinary tract stone disease in 172 subjects. Urology. 1989;33:277-81.
・夏期に約2倍多く結石発作が起こる
・気温が20℃以上であると結石発作が多い

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