【コメント】現時点 (2018年3月14日) ではゾフルーザに関する情報はまだまだ少ない。
成人及び12 歳以上の小児を対象とした臨床試験における安全性評価対象例910 例中,臨床検査値の異常変動を含む副作用は49例(5.4%)に認められた。主なものは,下痢12 例(1.3%),ALT(GPT)増加8 例(0.9%)であった。(承認時)12 歳未満の小児を対象とした臨床試験における安全性評価対象例1 0 5 例中, 臨床検査値の異常変動を含む副作用は4 例(3.8%)に認められた。主なものは,下痢2 例(1.9%)であった。(承認時)
添付文書 ゾフルーザ錠 第1版
2020年1月1日追記。日本小児科学会より発出されている2019/2020シーズンのインフルエンザ治療指針においては「ゾフルーザ(バロキサビル)は12 歳未満の小児に対する同薬の積極的な投与を推奨しない。」との記載されている。これは小児に対する使用経験が多くないこと、耐性ウイルスの発現が懸念されることが理由となっています。
RMPが公開されたので、副作用について以下にまとめました。
・臨床試験においては転落などの事故に至るおそれのある異常行動は認められなかった。しかし他の抗インフルエンザウイルス薬と同様に注意する必要がある。
因果関係は不明であるものの,抗インフルエンザウイルス薬投薬後に異常行動等の精神・神経症状を発現した例が報告されている。小児・未成年者については,異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として,本剤による治療が開始された後は,①異常行動の発現のおそれがあること,②自宅において療養を行う場合,少なくとも2 日間,保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと。なお,インフルエンザ脳症等によっても,同様の症状があらわれるとの報告があるので,上記と同様の説明を行うこと。
(ゾフルーザ錠 添付文書 第1版より)
・肝機能障害
臨床試験では肝機能障害の発現リスクについては明確ではないが、非臨床試験および第1相試験における関連事象の発現状況を考慮し、重要な潜在的リスクとなる。