【Q】結核治療薬のイスコチン錠は抗がん剤であるか?ハイリスク薬区分について知りたい

【A】イスコチン錠の薬効分類名は結核化学療法剤であり、抗がん剤ではない。ハイリスク薬に該当しない。

効能又は効果/用法及び用量

〈適応菌種〉
本剤に感性の結核菌

〈適応症〉
肺結核及びその他の結核症

通常成人は、イソニアジドとして1日量200~500mg (4~10mg/kg) 〈2~5錠〉を1~3回に分けて、毎日又は週2日経口投与する。必要な場合には、1日量成人は1g〈10錠〉まで、13歳未満は20mg/kgまで増量してもよい。年齢、症状により適宜増減する。なお、他の抗結核薬と併用することが望ましい。
(イスコチン原末 / イスコチン錠100mg 添付文書)

ハイリスク薬に分類されるのは以下の項目である。

 

  1. 抗悪性腫瘍剤
  2. 免疫抑制剤
  3. 不整脈用剤
  4. 抗てんかん剤
  5. 血液凝固阻止剤
  6. ジギタリス製剤
  7. テオフィリン製剤
  8. カリウム製剤(注射薬に限る)
  9. 精神神経用剤
  10. 糖尿病用剤
  11. 膵臓ホルモン剤
  12. 抗HIV薬

  1. 治療有効域の狭い医薬品
  2. 中毒域と有効域が接近し、投与方法・投与量の管理が難しい医薬品
  3. 体内動態に個人差が大きい医薬品
  4. 生理的要因(肝障害、腎障害、高齢者、小児等)で個人差が大きい医薬品
  5. 不適切な使用によって患者に重大な害をもたらす可能性がある医薬品
  6. 医療事故やインシデントが多数報告されている医薬品
  7. その他、適正使用が強く求められる医薬品

(参考 : 薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指導に関する業務ガイドライン)

 

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