【A】『アダラートCR錠』の構造は【ニフェジピンを一定速度で放出する浸食性マトリックスである外層部】と【ニフェジピンの放出速度が速やかな内核錠】の2つの徐放性部分から成る有核二層錠です。そのため、ゴーストピルとならないと考えられます。
アダラートCR錠は、断面図のように外層部と内核錠の2つの徐放性部分で構成されています。まず、水分の多い胃から小腸にかけて外層部のニフェジピンがゆっくり溶出し、その後、水分の少ない消化管下部に達すると、内核錠のニフェジピンがすみやかに溶出するよう調節しています。
(バイエル薬品HPより)
一方で、
ニフェジピンCR錠「サワイ」は3層のフィルム(溶出制御層、 主薬層、遮光層)です。溶出制御層部分は数時間かけて主成分が溶出します。そのため、この部分が溶出するまでに排便があれば、ゴーストピルとなる可能性があります。
本剤は素錠に3層のフィルム(溶出制御層、 主薬層、遮光層)をコーティングした徐放剤であり、外層の遮光層及び主薬層は服薬後数分で溶けてきますが、溶出制御層内の素錠部は数時間以上かけて主成分が溶出してきます。そのため、服薬患者さんの体調や体質により排便が数時間以内であれば糞便中に錠剤の一部が排泄されること…