【A】トラマドール (トラマール) とペンタゾシンはどちらもμ受容体に作用するため、作用が増強する可能性がある。よって、痙攣閾値の低下や呼吸抑制に注意が必要である。添付文書上は併用注意となっている。
トラマドール自体に結合親和性はなく、代謝物がμ受容体に部分作動薬として作用する。ペンタゾシンも同様に部分作動薬である。
トラマールOD錠 添付文書
オピオイド鎮痛剤
痙攣閾値の低下や呼吸抑制の増強を来すおそれがある。
本剤 (トラマール錠) と相加的に作用が増強されると考えられる。
ラット脳を用いた受容体結合実験において、トラマドール塩酸塩はδ及びκ-オピオイド受容体よりもμ-オピオイド受容体に高い結合親和性を示した。(引用 : トラマールOD錠 添付文書)
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/530263_1149038F1024_1_06.pdf
ソセゴン注射液15mg 添付文書
モルヒネ製剤
本剤 (ソセゴン) の作用が増強されることがある。
併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らすこと。
また、本剤は高用量において、モルヒネの作用に拮抗することがあるので、通常、モルヒネとの併用は避けること。(引用 : ソセゴン注射液15mg 添付文書)
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/730119_1149401A1027_2_01.pdf
※モルヒネは、μオピオイド受容体に対する選択性が比較的高い(δ、κオピオイド受容体よりも数倍~数十倍)