【A】前立腺肥大診療ガイドライン2011の中で薬剤に関する部分をまとめた。
α1遮断薬とデュタステリド (アボルブ) の併用は単独治療より有効とする根拠が十分ある α1遮断薬で無効例に対して抗コリン薬の投与が推奨される。しかし排尿困難や尿閉などの有害事象が危惧されるので両者の併用は慎重投与である ブラダロン(フラボキサート)はα1遮断薬で夜間頻尿の改善がなかった前立腺肥大症において夜間排尿回数を有意に減少させたという報告がある。しかし、ガイドラインの推奨グレードは保留である。(適応外) タムスロシン (ハルナール) とタダラフィル (ザルティア) の併用投与で国際前立腺症状スコアとQOLの改善が認められた ウラピジル (エブランチル) はタムスロシン (ハルナール) やシロドシン (ユリーフ) と同様に推奨グレードAのα1遮断薬になっているが、詳しい試験などのデータはない。神経因性膀胱に伴う排尿困難に使用され、女性に唯一使用できるα1遮断薬である α1遮断とデュタステリド(アボルブ)の併用は単独治療より有効とする根拠が十分ある シロドシン (ユリーフ) 、タムスロシン (ハルナール)、ナフトピジル (フリバス) などのα1遮断薬の効果の優劣は明らかではない