【Q】ビタジェクト注キットがA液とB液に分けられている理由は?

【A】ビタジェクト注キットはA液とB液でpHが大きく異なっており、安定性を保つためにA液とB液に分けられていると考えられる。A液、B液の混合後の安定性に関する明確なデータはない。

高カロリー輸液と混合後のビタジェクト残存率のデータはインタビューフォームに記載されている。

アミノトリパ1号 (850mL) +ビタジェクト (1セット) と配合後、12時間でビタミンB1が77.5%まで低下する。それ以外の成分は90%以上の残存率である。(ビタジェクト注キット インタビューフォーム)

以下にビタジェクト注キットの組成の記載した。

A液‥pH  5.5~6.5  
【含有成分】 脂溶性ビタミン+水溶性ビタミン
・ビタミンA
・ビタミンB12
・ビタミンC
・ビタミンD2
・ビタミンE
・ビタミンK1
・葉酸
・パンテノール
・ニコチン酸アミド
・ビオチン

B液‥pH  3.0~4.0
【含有成分】水溶性ビタミンのみ
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB6
・ニコチン酸アミド

本剤は、アミノ酸製剤とのみ混合した場合、ビタミンの分解が促進されることがある。また、本剤を高カロリー経静脈栄養輸液に混合後、通常12時間以内に投与を終了すること。
(ビタジェクト注キット インタビューフォーム )

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