【Q】バイアル内の希釈時、シリンジ針先内の液量は誤差と考えるか?

【質問】希釈は陽圧操作厳守、分注は陰圧操作と手順書に記載されているのを拝見しました。  無菌調剤では基本陰圧操作しか使わないと思っていたのですが、陰圧操作による針内のデッドスペース分の誤差を考えるなら通常の調剤でも陽圧操作をしなければならないことになります。  全量何mL以下のときは陽圧操作厳守、などなにか使い分けの基準があるのですか?(誤差±10%など)

【A】調剤指針において「バイアル内を陽圧にして、バイアルから薬液を採取する」と記載されています。

一方で、抗悪性腫瘍薬の場合は「バイアル内を陽圧にしてはならない」と抗がん剤調整マニュアルに記載されています。

シリンジ針内には薬液が残存します。シリンジ針部分はシリンジで計量できる部分として含まれていません。そのため、バイアル内の薬剤を正確に希釈するには、「シリンジ針先まで薬液を満たし、ワンプッシュで薬液を注入する」方法が適していると考えられます。ただし、この方法はバイアル内が陽圧になってしまうため、バイアル内の薬液が噴出するリスクが生じてしまいます。

あるいはシリンジ針先まで薬液を入れないようにして薬…

会員登録をしていただくと全文お読みいただけます。

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

【Q】混注後の輸液キャップが外れた場合の対応について

【質問】混注後の輸液キャップについて  無菌室にて混注・キャップをして持ち出したあと、冷蔵庫でキャップが外れていることに気付いた場合、エタノールで清拭すれば無菌室外で再度封をすることでその輸液は使用...

【Q】分注後のプリビナ点眼の期限は?

【質問】分注後のプリビナ点眼は蓋をすれば期限いっぱいまで使えるのでしょうか? 一度開封した時点で無菌性は保たれないと思うのですが、500mL包装をどう扱えばいいのかわかりません。 また、分注したものはおお...

新着記事

欠食はSERMの血栓症、活性型VD3の高Ca血症リスクを高めるか?

【質問】欠食は、SERMと活性型VD3製剤の副作用リスク因子となるか。 SERMの静脈血栓症、活性型VD3製剤の高カルシウムの副作用について。 1食抜くと400mlの水分不足となると言われていますが、摂取水分の減少の面...

CLAPでのゲンタマイシン投与、腎機能低下時は全身投与と同じように減量する?

【質問】骨軟部組織感染症に対する局所高濃度抗菌薬灌流療法においてゲンタマイシンを使用する際、腎機能低下がある場合の用量設定はどのように考えればよろしいのでしょうか。全身投与と同じ考え方となりますか...

デエビゴ錠 添付文書のCmaxと半減期が図と合わないのはなぜ?

【質問】デエビゴの添付文書 薬物動態の血中濃度のグラフについて。本剤10mgを反復投与した時の投与後14日目の血中濃度推移の図1にあるが、表1の薬物動態パラメータと見比べると、図1と値が一致しないように思い...

新着記事をもっと見る