【A】セフェピムは腎機能低下患者においては中枢神経系の副作用 (セフェピム脳症) のリスクがあるため、
なお、
さまざまな書籍で腎機能に応じた推奨量が記載されているが、
Q1. 投与方法の違いで、トラフ値はどのように変わるか。
Q2. 同じ1日量であれば、投与回数の違いはさほど影響はないか。
A. マキシピーム(セフェピム)の添付文書より「 CCr10〜30のとき、半減期t1/2 10h」
CCr10〜30における推奨量の例として、
① 0.5g q12h(添付文書)
② 2g q24h(サンフォードガイド)
との記載がある。
また、サンフォードガイドの推奨1日量をもとに、
③ 1g q12h
④ 0.5g q6h
最後に、サンフォードガイドにおける高用量
⑤ 2g q8h
①〜⑤の投与方法について、 以下の式を用いて、それぞれのトラフ値を比較する。
- 蓄積率:R=1/(1-(exp(-0.693/t1/2)×
τ) - 定常状態最高血中濃度:Css,max=Co×R
- 定常状態最低血中濃度(トラフ値):Css,min=Css,
max×(exp(-0.693/t1/2)×τ)
※Co=単回投与時の最高血中濃度、τ=投与間隔(h)
蓄積率を計算すると、 ① R=1.77 ② R=1.23 ③ R=1.77 ④ R=2.94 ⑤ R=2.35
セフェピム0.5g単回投与時の最高血中濃度Coをαとすると、
① Css,min=0.79α
② Css,min=0.93α
③ Css,min=1.56α
④ Css,min=1.94α
⑤ Css,min=5.36α
以上より、添付文書における推奨量でのトラフ値と比較して、
サンフォードにおける推奨1日量で投与回数を変えた場合、
A1.
添付文書における推奨量でのトラフ値と比較して、
A2.
・サンフォードにおける推奨1日量で投与回数を変えた場合、
・CCr10〜30でも減量せず、