【Q】PPIによる下痢の副作用は?機序は?

【A】PPI (プロトンポンプ阻害薬) による下痢の副作用は膠原性大腸炎(collagenous colitis) やクロストリジウム・ディフィシル感染症が原因と考えられます。膠原性大腸炎が起こる理由としては大腸上皮細胞のプロトンポンプを阻害し、大腸粘膜分泌物の成分が変化することが一因とされています。また、クロストリジウム・ディフィシル感染症が起こる理由としてはPPI服薬により、胃内のpHが上昇することで、胃酸によって死滅する病原菌が腸管まで到達してしまうことにより腸内細菌叢が乱れることが一因と考えられています。PPIを中止することで下痢が改善された症例も多数報告されています。

・膠原性大腸炎(collagenous colitis) ‥慢性水溶性下痢の原因であり、大腸内視鏡所見がほぼ正常で病理学的に特徴的な炎症所見を呈する疾患。大腸生検にて粘膜上皮直下に10μm以上のcollagen bandの形成と炎症細胞湿潤を認める。CCの要因については解明されていない。原因薬としてはNSAIDsやPPIやSSRIなどが考えられる。
・PPIが膠原性大腸炎(collagenous colitis) を発症させる機序は大腸上皮細胞のプロトンポンプを阻害することによって大腸粘膜分泌の組成やpHが変化し、粘膜局所の免疫反応が誘導補強され、炎症や組織修復性の膠原線維が…

会員登録をしていただくと全文お読みいただけます。

キーワード検索

お知らせ

  • ビジュアルDIを「薬剤師イラスト素材集」にアップデートしました。

    2021.3.6

    講演会や勉強会開催でのスライド資料作成や実習生への指導などに役に立つ「素材集」です。

    プレミアム会員のみがダウンロードできます。

  • 書籍『医薬品情報のひきだし』(医学書院)発売。

    2020.10.26

    2020年10月26日(月)にCloseDiのコンテンツをベースにした『医薬品情報のひきだし』(B5判、324頁、3600円(税抜)、医学書院)が発売されました。

    ・「医薬品情報に関する問い合わせ→回答」までのストーリーが図として1ページにまとめてあるので、わかりやすく、楽しく読み進められることが特徴です。

    ・表紙や裏表紙の裏はお役立ちツールで本に記載があるQRコードからダウンロード可能です。

    ・CloseDiの閲覧数を参考にした重要度スコアランキングも付録として掲載しています。

過去のお知らせ一覧

新着記事

【Q】「水溶性ビタミンは摂りすぎても尿から排出されるため過剰症の心配はほとんどない」というのは透析患者、腎機能低下患者においては状況がかわるか?

【質問】「水溶性ビタミンは摂りすぎても尿から排出されるため過剰症の心配はほとんどない」というのは...

【Q】薬剤師自身が薬価で非処方箋医薬品を購入する行為は「薬剤師の権利」なのか、「推奨はできないが法律上可能なこと」か?

【質問】薬剤師自身が薬価で非処方箋医薬品を購入する行為は「薬剤師の権利」なのか、「推奨はできない...

【Q】処方箋の「受付日」、「調剤日」、「調剤済日」の定義は?

【質問】処方箋の提出期限は4日間ですが、処方箋が「調剤済」になるまでの期間については制限はあるので...

【Q】腎血流量が低下すると腎機能が落ちるのは?

【質問】腎血流量が低下すると腎機能が落ちるのはなぜですか? 【A】腎血流量の低下は糸球体濾過量の低...

【Q】緑内障の患者で白内障術後であれば、閉塞隅角緑内障禁忌の薬剤が使用可能となる理由は?

【質問】緑内障の患者で白内障術後であれば、閉塞隅角緑内障禁忌の薬剤が使用可能となるのはなぜか。 【...

更新記事

【Q】アモバン7.5mgが換算計算にてルネスタ2mgとなるのはなぜか?

【A】以下に示したとおり、抗不安薬・睡眠薬の等価換算表によるとゾピクロン(アモバン)7.5mg = エス...

【Q】嚥下困難な患者にリンゼス錠を投与したいが粉砕できるか?

【A】リンゼス錠の粉砕は不可と考えられる。 以下のリンクを参考とする。 【Q】リンゼス錠0.25mgの粉砕...

【Q】ムコフィリン吸入液を造影CT時の腎保護目的で処方できるか?

【A】ムコフィリン吸入液 (N-アセチルシステイン) の腎保護目的での使用は適応外であり、腎保護目的で処...

【Q】ヒスロンH錠200mgの半減期を教えてください。

【A】ヒスロンH錠200mg (メドロキシプロゲステロン酢酸エステル) の半減期は50〜60時間である。 バイオ...

【Q】フォシーガ錠使用患者に造影剤使用は可能か?

【A】SGLT-2阻害剤であるため使用可能である。 ヨード造影剤使用時のビグアナイド系経口血糖降下剤は以...

新着コメント

【Q】水剤や点眼剤、貼付剤などに「開封後はなるべく速やかに使用」と記載があるが、どれくらいの期限まで使用可能か?

【質問】「開封後はなるべく速やかに使用」と水剤や貼付剤に記載されていますが、目安となる期間はどれ...

【Q】薬局から病院に点滴などを分譲することは可能か?

【質問】院外薬局に処方できる注射薬には規定がありますが、たとえば アセリオを病院が薬局に分譲依頼 →...

【Q】分注後のプリビナ点眼の期限は?

【質問】分注後のプリビナ点眼は蓋をすれば期限いっぱいまで使えるのでしょうか? 一度開封した時点で無...

Q. 心不全に使用されるβ-遮断薬のカルベジロールとビソプロロールの違いは?

カルベジロール (アーチスト)  β1/β2+α 受容体を遮断 →立ちくらみがしばしば出ることがある 降圧効果 ...

【Q】浣腸は連用による耐性が生じるか?

【質問】「直腸にしか働きかけない浣腸は連用による耐性は生じない」「経口大腸刺激性下剤は連用により...

関連記事

【Q】NSAIDs同士の併用は可能か?

【質問】セレコックスとロキソニンの併用について質問です。 「NSAIDsの重複は疑義」と同僚に言われたのですが、オキシコンチンとオキノームのように「定期薬(効果のベース)」と「頓服(レスキュー)」といった形で...

【Q】グリベック錠の術前の休薬期間はあるか?

【A】グリベック錠の術前の休薬期間は特にない。 ただし、グリベック錠の副作用として白血球や血小板減少があるため、副作用により休薬する可能性はあります。 骨髄抑制 汎血球減少(1%未満)、白血球減少(35%未...