【A】高血圧症で『セララ』(成分名:エプレレノン) を服薬している患者においては、カリウム製剤は禁忌であるため、カリウム製剤の内服は不可である。高カリウム血症のリスクがあるため、併用すべきではない。セララ錠を他の薬剤に変更することが必要である。ただし、慢性心不全でセララ錠を服薬している場合は、禁忌ではなく慎重投与であり、血清カリウム値を定期的に観察しながらのカリウム製剤の使用は可能と考えられる。
Lexicomp® Drug Interactionsには「D:治療法の変更を検討する」と評価されており、次のように記載されている。
「高カリウム血症のリスクがあるため、併用すべきではない。ループ利尿薬を高用量投与で大量のカリウムを排泄しており、エプレレノンで心不全治療を受けている患者には、カリウム補給が必要な場合がある。その場合は高カリウム血症の発症を十分に観察する必要がある。」
禁忌
高血圧症の場合
カリウム製剤を投与中の患者
薬剤名等
カリウム製剤
塩化カリウム(塩化カリウム、スローケー)
グルコン酸カリウム(グルコンサンK)
アスパラギン酸カリウム(アスパラカリウム、アスパラ)
ヨウ化カリウム(ヨウ化カリウム)
酢酸カリウム(酢酸カリウム)臨床症状・措置方法
血清カリウム値が上昇するおそれがある。機序・危険因子
併用によりカリウム貯留作用が増強するおそれがある。
(引用 : セララ錠 添付文書)
慎重投与
慢性心不全の場合薬剤名等
カリウム製剤
塩化カリウム(塩化カリウム、スローケー)
グルコン酸カリウム(グルコンサンK)
アスパラギン酸カリウム(アスパラカリウム、アスパラ)
ヨウ化カリウム(ヨウ化カリウム)
酢酸カリウム(酢酸カリウム)臨床症状・措置方法
血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意すること。機序・危険因子
併用によりカリウム貯留作用が増強するおそれがある。
(引用 : セララ錠 添付文書)
リスク評価D:治療法の変更を検討する
高カリウム血症のリスクのため、カリウム塩はエプレレノンと併用すべきではない。ループ利尿薬を高用量投与しており、大量のカリウムを排泄しているおり、エプレレノンで心不全治療を受けている患者には、カリウム補給が必要な場合がある。そのような患者に投与する場合には高カリウム血症の発症を注意深く監視する必要がある。
エプレレノンとカリウムの併用は、高血圧の治療のためにエプレレノンを投与されている患者には禁忌である。
(参考 : Lexicomp® Drug Interactions)