【質問】ペランパネル内服中の患者にリファンピシンを使用することになり
【回答】
AI-PHARMAから回答がありました。
https://aifaq.aipharma.jp/user/#/searchBulletinBoard?id=1523&code=sWBX58LNPAHy387
回答①
DDI-Predictor(https://www.ddi-predictor.org/predictor/ddi)を用いて両剤の併用による影響度をみると、ペランパネルのCR 0.67、リファンピシンのIC 7.7から、AUCratioは0.17(0.09-0.33)と推測されています。
しかし、インタビューフォーム上に記載のあるペランパネル×ケトコナゾール(AUC 1.2倍)、ペランパネル×フェニトイン(AUC 43-47%低下)のAUCratioからペランパネルのCRをPISCSの式を用いて算出してみると、CR 0.16 前後と基質寄与率はそれほど高くないことが推察されました。
この数値とIC 7.7をPISCSの式に代入すると、AUCratio=0.45となります。
あくまでも数字上の推測で計算式が正しければになりますが、両剤の併用によりAUCが50~60%程度低下する可能性があるため、ペランパネルの増量を検討する必要があるとなるのではないでしょうか。
いずれにしても、影響度は大きいことが推察されます。
回答②
相互作用が懸念されるのであれば、リファブチンを使用してはいかがしょうか?
またペランパネルは血中濃度測定できるので、実際にモニタリングしながら調節するのが現実的な対応のように思います。
回答①と②をまとめると
ペランパネルとリファンピシンの相互作用について、DDI-Predictorを用いた解析では、AUCratioが0.17(95%信頼区間:0.09~0.33)と予測されました。一方で、インタビューフォームに記載されたケトコナゾールおよびフェニトインとの相互作用データからPISCSの式を用いて検証した結果、AUCratioは0.45と算出され、これによりリファンピシンとの併用でペランパネルのAUCが50~60%程度低下する可能性が示唆されました。
相互作用が予測されるため、リファンピシンをリファブチンへ変更することを検討したり、ペランパネルの血中濃度測定が可能であるため、モニタリングを実施しながらリファンピシンの用量を適宜調整することが必要と考えられます。特に後者の場合、AUCの低下を考慮し、ペランパネルの増量が必要になる可能性があります。