【Q】アバスチン(ベバシズマブ)投与患者における外科的処置は可能か?

【A】アバスチン(ベバシズマブ)を使用すると創傷治癒遅延が発生すると報告がある。そのため、アバスチンの投与終了後28日間以上あけてからの外科的治療が必要である。
アバスチン投与中に緊急手術を行なったが、創傷治癒遅延は見られなかった症例報告もわずかにある。アバスチンの最終投与から外科的治療までの適切な間隔は明らかになっていない。
(参考 : アバスチン点滴静注用 適正使用ガイド、以下に記載する文献)

 

再発神経膠芽腫患者を対象とした対照臨床試験では、ベバシズマブを投与されなかった患者と比較して、ベバシズマブを投与された患者の創傷治癒事象の発生率が高かった。
(Bevacizumab Drug informationから引用)

一方でベバシズマブ投与中に緊急手術を行なった場合でも術後問題なかった症例の報告もある。(日臨外会誌 2008, 69(12),3173―3176)

 

転移性結腸直腸癌患者
手術からベバシズマブの最終投与までの間に少なくとも28日(できれば6〜8週間…

会員登録をしていただくと全文お読みいただけます。

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

【Q】TPN継続による肝機能悪化について機序、対応は?

【質問】TPN継続による肝機能悪化について機序、対応が知りたいです。 【A】高カロリー輸液 (TPN) による肝障害によりASTやALTの上昇がみられることがあります。この発症機序についてはまだ明らかにされていませ...

【Q】NSAIDs同士の併用は可能か?

【質問】セレコックスとロキソニンの併用について質問です。 「NSAIDsの重複は疑義」と同僚に言われたのですが、オキシコンチンとオキノームのように「定期薬(効果のベース)」と「頓服(レスキュー)」といった形で...

【Q】グリベック錠の術前の休薬期間はあるか?

【A】グリベック錠の術前の休薬期間は特にない。 ただし、グリベック錠の副作用として白血球や血小板減少があるため、副作用により休薬する可能性はあります。 骨髄抑制 汎血球減少(1%未満)、白血球減少(35%未...

新着記事

アミオダロンとゾコーバが併用禁忌ではない理由は?

【質問】アミオダロンとパキロビットは併用禁忌ですが、 アミオダロンとゾコーバは併用禁忌ではないのは なぜでしょうか。 【回答】 アミオダロンはパキロビッドとの併用はリスクが明確なため禁忌とされています...

opioid naive患者 に対するフェンタニルパッチの使用は0.5mg規格のみか?

【質問】opioid naive患者 に対するフェンタニルパッチの使用ができるようになったのは低用量0.5mgの1日製剤だけでしょうか?3日製剤は適応外となりますか? 【A】オピオイドナイーブ患者に対してフェンタニル...

PPN製剤をCVポートから投与可能か?

【質問】PPN製剤をCVポートから投与することは可能なのでしょうか? 【A】PPN(末梢静脈栄養法)は通常、末梢静脈から投与されますが、成分や技術的にはCVポート(中心静脈カテーテル)からの投与も可能と考えら...

新着記事をもっと見る