【Q】ペニシリンアレルギー患者に対するヘリコバクター・ピロリの除菌方法は?

【A】ペニシリン系抗菌薬が使用不可の患者に対するピロリ菌除菌は
【PPI (ランソプラゾール30mgなど) +シタフロキサシン100mg (1日2回)+メトロニダゾール250mg (1日2回) 7日間投与】 などが推奨されます。

保険適応となっているヘリコバクター・ピロリの除菌治療は、

一次除菌:プロトンポンプ阻害薬+アモキシシリン+クラリスロマイシン
二次除菌:プロトンポンプ阻害薬+アモキシシリン+メトロニダゾール

となっており、一次および二次除菌においてペニシリン系抗菌薬であるアモキシシリンはキードラッグとである。
(H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版Q&A)

しかしながら、患者によってはペニシリン系抗菌薬に対してアレルギーを有する場合があります。

ペニシリンアレルギーの発現頻度はおよそ3~7%とされ、重篤な症状から時には死に至るペニシリンショックについては0.004~0.015%と報告されている。(Helicobacter Research 15(1):67-69,2011)

ペニシリン系抗菌薬にアレルギーを有する場合には、以…

会員登録をしていただくと全文お読みいただけます。

会員登録していただくとできること
記事を全文閲覧できます。 記事を全文閲覧できます。
記事の全文が検索できます 記事の全文が検索できます。
週1回メルマガが届きます 週1回メルマガが届きます
質問投稿することができます 質問投稿することができます

関連記事

【Q】ピロリ菌除菌後にPPIを継続する必要があるか?

【A】消化性潰瘍の患者は除菌後も継続する必要がある。それ以外の患者では必要はないと考えられる。 ピロリ菌除菌することでNSAIDsやバイアスピリンなど潰瘍発生リスクを低下させることができると報告されている...

新着記事

サンフォードガイドに記載されていない抗菌薬(CTM, CMZ, FMOX, CZOP)の実臨床での最大用量は?

A. 『JAID/JSC感染症治療ガイドライン2019』に以下の記載がある。 〈呼吸器感染症の項目〉 ・CTM 点滴静注 1 回 1~2g・1 日 2~3 回(添付文書最大 4g/日) ・CZOP 点滴静注 1 回 1g~2g・1 日 4 回(添付文書最大 4g/...

TPN下におけるVitB1の用量と脂肪乳剤の投与方法について

【質問】TPN施行時の他施設での対応について教えてください。 ①VitB1の用量について 当院採用の製剤はフルカリックです。フルカリックは通常2キット使用した場合にASPENガイドラインの推奨量3mg/日となりますが...

発症8日目以降に使用できるコロナ治療薬は?

【質問】コロナ治療薬について教えてください。 『発症8日目、発熱が持続しているため医療機関を受診された方です。酸素化は問題なく中等症I判断、入院は出来ないためこのような場合でも使える有効な抗ウイルス薬...

新着記事をもっと見る