【Q】肺がん患者に吸入薬が使用されるか? ステロイドや抗コリンなど推奨は?

【質問】肺がん患者に吸入薬が使用されることはありますか? また、ステロイドや抗コリンなど推奨されるものがあるなら教えてほしいです。

【A】COPDを併発している肺がん患者においては、COPDの重症化を抑制するため、吸入ステロイドなどの吸入薬が使用されます。肺がんと呼吸器疾患の治療のバランスを取りながら治療を進めていく必要があります。肺がんはCOPDに比べて、生存率に与える影響が大きいケースが多いため、肺がんに対する治療が優先されることがありますが、COPDに対する積極的な治療介入も行うことが必要と考えられます。また、肺がん患者における呼吸苦や呼吸困難感に対しては、オプソ内服薬などモルヒネ製剤の検討も選択肢の一つと考えられます。

以下に詳細を記載します。

COPDは肺がんのリスクとなるか?

COPDは肺がん発症の要因の一つであり、肺がんのリスクを高める。肺の炎症や繊維化に関連していると考えられる。(Prospective study of pulmonary function and lung cancer. Am Rev Respir Dis. 144 (2) :307-11, 1991)

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