【質問】漢方薬の用法は、添付文書に一律「食前投与」と記載されていますが、「食前投与」と「食後投与」で効果や副作用に違いがある等の報告はありますか。
【A】 漢方薬の服薬タイミング(食前投与or食後投与)に関するメジャーな文献はなく、現在も様々な意見が議論されています。漢方薬は多くの有効成分が配合されているため、正確な血中濃度を測定することは難しく、食前と食後の吸収の違いを調査しにくいとされています。
副作用に違いがあるか?
作用の激しい附子や麻黄を含む漢方は空腹時服用の方が吸収が遅く、副作用を考慮すると食前か食間がいいと考えられています。
効果に違いがあるか?
一般的に食後投与よりも食前投与のほうが吸収がよいとされているため、効果に違いがでる漢方薬もあるとされています。
基本的には添付文書上の用法は漢方薬の種類に問わず、食前に設定されているため、食前での服薬が望ましいとされます。
食前と食後投与でAUCが変わらない漢方成分(以下に小柴胡湯エキスに関するデータを記載)もあるため、服薬状況などを…